星屑の覚醒
11 帰還の代償
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による鑑識作業が終了し、これより証拠の調査に移るとのことです』
「...一体誰が...」
『おい、スバル。オレが感じた気配...ここからだぜ...』
ウォーロックはその現場が映し出されたのを見て震え始めた。
まるで何かを恐れているような感じだった。
こんな事はスバルも体験が無かった。
「え?じゃあ...ここで何があったっていうのさ?」
『さぁな。でもこの有り様じゃ、いいことがあったわけねぇだろうが...』
スバルはこの数分で得た情報を整理し、自分の推論も交えて考察を始める。
殺された中学生は皆、近隣住人に迷惑がられる存在だった。
そんな彼らが見るも無残な状態で殺害された。
ウォーロックがこの現場から、自分たちと似ている周波数の電波を感じ取った。
自分たち、すなわち電波人間。
偶然にも電波人間が出現した場所と殺人事件の現場が一致。
確率的に考えにくい。
電波人間という存在も今回の事件の犯人「精神病質」、PSYCHOPATH(サイコパス)としか表現のしようがない殺人鬼もその辺にいくらでもいるような存在ではない。
「...まさか犯人は電波人間?」
スバルは目の前の朝食をちびちびと食べながら頭を押さえる。
それを見ていたあかねはため息をつきながらテレビのスイッチを切った。
生命は海から生まれたという。
透き通った透明で幻想的な海は多くの恵美をもたらす。
生物の多くは海を見ていると穏やかな気持ちになるらしい。
自分の生まれ故郷を見ているかのようで心が和む。
しかしそれは嘘だと彩斗は理解していた。
「.......」
自分が今、海の中にいるからだ。
それも美しいとは到底言いがたい真っ暗な海。
石油タンカーの衝突事故の直後を思わせるドス黒い穢れきった海だ。
前にも来たことがある。
ここは自分の精神空間だということは薄々気づいていた。
夢の中でしか来ることの出来ない世界だ。
「.....どうして僕は...ダメなんだろう...」
今までの後悔の気持ちでいっぱいだった。
友達も守れずに妹に心配を掛け、自分の欲望を優先した。
それも人殺しという常識離れした欲求、人の道を自ら外れたのだ。
ただ怒りに溺れ、全く正体も不明の狂心集団とも言える『紺碧の闇』の門を叩き、復讐のための術を学んだ。
自らの恐怖を克服し、相手の恐怖を操り、絶望と苦痛、そして死を与える。
だが結果として手にしたものは何もない。
むしろ失った。
倫理観、人間性、人にとっては欠かすことの出来ないものばかり。
トドメは殺人犯へと転落した。
『紺碧の闇』には「何を以って犯罪と定義するのか?たとえ殺人を犯してでも、それによって多く
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