神様の事情と裏の理由
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はオリ主の能力だ。
オリ主たちの能力は基本その世界の神から付加された力だ。
つまり、その世界の加護を得ているに等しい…それに対し、たとえ主人公とはいえ世界の一部である以上、太源がバックについているオリ主には勝てない…勘違いをしてはいけない…オリ主が強いのではなく、その能力が強いのだ。
ならば力をあたえた神ならばとも思うが…元々、自分で世界に干渉できないから送り込んだオリ主だ。
その排除に神が動く事もまた世界崩壊の危険に繋がる。
同時に、ある程度以上の力…世界の崩壊を回避できる程度の神格を持つ他神の干渉も同様だ。
神々は世界を救い、発展させるために送り込んだはずなのに、世界に仇なす敵となったオリ主たちの横行を、文字通り見ているしかなかった。
何より、衰退した世界、崩壊した世界では必要以上の命がまとめて消える事となり、それを特に嘆いたのが大母神だ。
神が彼女の子供なら、その世界は彼女の孫である。
苦しみ、死んでいく世界に大母神の涙は止まらなかった。
やっと事態が収束した所で、大母神がこの方法を禁止したのは当然と言えば当然だろう。
『それなのに…未だにあのような子が出てしまう…何度育て方を間違ったと思った事か』
「…やはり命の危険がないのが大きいのでしょう」
神は不死だ。
確かに、世界が崩壊すれば神はその力の一部を失うし痛みも伴う。
しかもその痛みは世界が再生するまでの数百年は続き、癒される事はない…しかしその程度の時間は悠久の時を生きる神にとっては我慢できない物ではないのだ。
世界が再生すれば、また同じように管理して行くだけ…神の負うリスクは“その程度”でしかない。
先ほどの閻魔大王(偽)の受けた5000年の接触禁止にしても、神にして見ればちょっと長いと感じる位、自分のした事の反省を促す程度の時間だ。
その長い長い繰り返しの中に変化を求める時、悪い事だと分かっていながら誘惑に魅力を感じてしまった時、神は人と同じように欲望に負ける。
『何時も嫌な思いをさせてごめんなさい』
「いえ、確かにバカの相手をすると疲れますけど、大したことはありません」
オリ主にはバカ…夢見がちな人間が選ばれやすい。
更に言うなら思考が柔軟でもあまりものを考えない人間が好ましい。
理由は二つほどあるが、どちらも都合がいいからだ。
第一に、転生やトリップなど死んだ直後に別の世界に行かないかと言われて、そんな常識はずれな事を受け入させやすいし、異世界に行かせやすい。
第二に、これが重要なのだがほどほどに頭の良い人間は自分と言う存在が世界に与える影響を考えて、積極的に動かなくなる可能性がある。
例えば、未来で刑事になる人間を、邪魔だからと排除したとする。
こ
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