原作介入は計画性を持って
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合わせて考えると、秋晴の能力の正体は…。
「身体強化!!」
「似たようなもんだ」
強化の能力…それ自体は単純で古今東西、様々な作品で使われている。
だが同時に、単純なだけに明確な打開策が存在しない。
人一人を簡単に吹き飛ばす膂力に、今のように瞬間移動じみた移動が可能なほどの強化…おそらく防御力もかなり高いだろう。
「フフフ、いいだろう!!」
流石はオリ主というべきか…どうやらこの短時間で砕けたはずの顎が再生したらしく、言葉がまともになっている。
神様補正という奴だ。
「俺に本気を出させたことを後悔するがいい!!」
そう言うと安置は後方に飛んで距離を取り、力を抜いた自然体になる。
「…I am the bone …」
「本当に馬鹿だなお前は…」
「がぐ!!」
呪文を唱え始めた安置に対し、再び目にも止まらない速さで彼我の距離を詰めた秋晴が、安置の腹に蹴りを叩き込んだ。
完全に無防備な所に食らった蹴りに、当然となえかけていた呪文が中断させられる。
みぞおちから広がる痛みに、安置は胃の中に在った物を全てその場にぶちまけた。
「ひ、卑怯だぞ!!」
「何が卑怯だ。そんな長い呪文の完成を待ってやるわけがないだろうが?」
足もとで腹の中もの物を吐き出している安置を見下ろしながら、秋晴は呆れていた。
殺気ネギを一方的に殺そうとした癖に、自分の番になったら殺し合いに綺麗だの汚いだの、善し悪しが発生すると思っているのだろうか?
「便利さや威力で能力を選ぶから、いきなり力を持った弊害がもろに出ていな、その長所だけに目が行って短所を把握してなかったんだろう?」
それ自体は強力な能力なのは疑いようがないのに…この男は全くそれを使えていない。
確かにエミヤシロウの固有結界、無限の剣製は脅威だ。
ただし、前提として彼は魔術師である。
本気ではないとはいえ、ランサーと真正面からやりあう事が出来て、神がかり的な弓の腕を持っていようと、彼の本分は変わらない。
当然、その最大の能力である固有結界を始めとして、カラドボルグなどの必殺に属する物はある程度距離を置いたうえで真名を開放、発動させることが基本条件となる。
そうしなければ、今の安置のように無防備な詠唱宙を狙われるのが目に見えているからだ。
しかし、秋晴はその暇を与えない。
呪文を唱えるより、宝具が発動するより早く距離を詰めて不発に終わらせる事が出来る。
それでも、これが本来の使い手であるエミヤシロウならいくらでもやりようがあったはずだ。
最終的に負けるにしてももっと粘って秋晴を苦戦させるはず…同じ事が安置に出来るだろうか?
「し、知らない…こんなもの知らない。“原作の展開”にこんなのはなか
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