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オリ主達の禁則事項
原作介入は計画性を持って
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!!」

 自分を見てくれと安置は両手を開く。
 整った美形、誰もが一度は目を向けるだろう中性的な男の姿が、そこにはあった。
 とりあえずそれを一瞥した秋晴は、深いため息をつく…こいつにつける薬はないなという呟きは、ささやきでありながらきっちり安置の耳に届いた。

「そっくりさんって…お前のそれは神の力で好みどおりに整えなおしたものだろう?死ぬ前の姿も知っているが、自前のパーツなど何一つ残っていないじゃないか」
「こ、これが本当の俺なんだよ!!…は!!」

 話の途中で何かを思いついた安置がニヤリと笑う。
 それを見た秋晴は…どうせまたロクでもない事を思いついたのだろうと深い溜息を吐いた。

「そうだよ。俺は神様にこの世界に行って来いって言われたんだ」
「だから?」
「つまり、俺は神の代理人なんだよ!!頭が高いぞ!!控えやがれ!!」

 勿論、秋晴は答えない。
 やはりロクでもない事だったかと再び溜息を吐くだけだ。
 だが、大義を得たりとばかりに安置は調子に乗る。

「俺は麻帆良の闇を打ち砕き、強制的に戦わされている皆を開放するんだ。ゆくゆくは魔法世界にのさばっている悪を…」
「…一応聞くが、お前の言うそれはちゃんと裏をとったんだろうな?」
「は?」

 安置が何を言っているんだこいつと言う顔をした。
 この分では証拠をそろえるどころか、そんな物が必要になるとも考えていないのだろう。
 正義を行うなら証拠などいらないと思っているのか?

「一昔前の刑事ドラマでも見過ぎたんじゃないのか?今時はフィクションでも証拠固めをして犯人を追いつめるもんだぞ」

 二次元だった前世ならともかく、現実世界となったこの世界においてはいくらでも調べようがあったはずなのに…こいつはそんな事も思いつかなかったらしい。

「お、俺が知っているんだからいいんだよ!!」
「お前のそれはどうせ原作じゃなく二次創作からの知識だろ?」
「う…」

 どうやら図星だったらしい。
 二次創作という物は多かれ少なかれ作者の独自設定が入り込む、それは決して公式の物ではない。
 はっきり言って、安置の言うそれは原作の何処にもない設定だ。

「間抜け、せめて原作を知っている世界に行けよ」
「う、五月蠅い、俺のバックには神が付いてるんだぞ!!俺の言う事が正しいんだ」

 秋晴はこれ以上痛い事を言われて精神力を削られる前に、ここで勝負を掛ける事にした。

「大体、神って言うのは誰の事を言っている?」
「閻魔大王だ!!」
「それはまた、大物の名前を持ち出してきたものだな、いっておくが偽物だ」
「何…だと?」

 どうも安置は神のお隅付きを免罪符のように思っている節があったので、簡抜入れずに否定してやった。


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