原作介入は計画性を持って
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リモコンを向けて来た。
「ごめんな…」
「何を…」
するつもりかと続けるより早く、男がリモコンを操作して…ネギの意識は闇に沈んだ。
ーーーーーーーー
「…ネギ…ネギ」
「ん?」
意識が覚醒する時の倦怠感を感じながら、意識が浮上していくのを感じる。
世界に光が満ちたのは瞼を開けたせいであり、その先に自分を覗き込んでいる顔があった。
「…アスナさん?」
左右でツインテールにした茜色の髪、青と緑の左右で色の違う瞳、何よりその顔立ちに見覚えがある。
それは自分の生徒であり、パートナーであり、同居人でもある年上の少女の物だ。
「帰りが遅いと思ったら、なんでこんな所で寝ているのよ?」
「え?」
言われ、体を起こした所で自分がベンチに寝ている事に気がついた。
愛用の杖も直ぐ傍にある。
「夜の見回りに行くとか言って出かけて、あんまり遅いから気になって来て見たらこんな所で寝ていたの?」
「い、いえそんな…ぁ!!」
意識を失う前に起こった事を思い出したネギが跳ね起きる。
「な、何!!」
「アスナさん!!」
とっさの事に腰の引けたアスナの両肩をホールドしたネギが詰め寄る。
ネギの必死な表情がなければ、キスを迫っていると勘違いしかねないほどに近い。
「僕、僕…あれ?」
説明を始めようとした所で、ネギの中から何かが抜け落ちた。
同時に直前まで必死だったものもまとめて霧散する。
後に残るのは何か重要な物を無くした喪失感だけだ。
「一体何なのよ!!」
「それが…何でしょう?」
「はぁ!?」
真っ赤になって睨み返して来るアスナの気持ちは分かる。
だが、それに対する答えはネギの中にはない。
何時の間にか…何所かに消えさってしまった。
「ま〜ったく、このおこちゃまは…大方、嫌な夢でも見たんでしょう?」
「そう…何でしょうか?」
確信はない。
忘れてしまっている物が何なのか、それが分からない為にYesともNoとも言えなかった。
「ほら、今日の巡回はここまで、帰るわよ」
「あ、待ってくださいよアスナさ〜ん」
かすかに残った違和感さえ…姉を追う弟のように駆けだしたネギの中から抜け落ちていた。
そして…彼は一生この記憶を思い出す事はない。
――――――――――――――
「ぎは、いってー!!まじいってー!!」
最初に現れた方…銀髪の男は、ネギ達のいる場所から離れた位置で脇を抑え、蹲ったまま呻いていた。
自分の意思では勿論無い。
彼は“蹴り飛ばされて”ここにいるのだ。
ネギに止めを刺そうとした所で、いきなり横合いからの衝撃を食らい、気がつけば飛んでいた。
直後に地面
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