第四十話 二学期のはじまりその十
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そして部活でもだ、琴乃はプラネッツの面々に部活のミーティングの前に運動会と文化祭の話をするのだった。
「文化系の部の対抗リレーだけれど」
「誰が出るかよね」
「問題は」
「うん、一年生と二年生の合同だけれど」
その中でというのだ。
「五人出るのよね」
「しうよ、五人よ」
里香が琴乃に答える。五人共基礎トレーニングを行っていたグラウンドから部室に向かう途中で話をしている。
「一年生と二年生からね」
「そうよね、五人ね」
「それがどうかしたの?」
「誰が出るのかしら」
その五人がどういうメンバーになるかというのだ。
「一体」
「それをこれからお話するんじゃない」
彩夏は琴乃に率直な突っ込みを入れた。
「そうでしょ」
「今言っても仕方ないっていうのね」
「うん、あまりね」
「それもそうね」
「まああれよ、足の速い娘が出るのは絶対だからね」
「短距離ね」
走ることにも色々なタイプがある、リレーの場合は短距離となる。
「琴乃ちゃんはその可能性あるんじゃない?元バスケ部でしょ」
「短距離走るからなのね」
「サッカーも得意でしょ」
「結構ね」
琴乃は彩夏の問いにありのまま答えた。
「好きだしね」
「だったらね」
「選ばれる可能性あるのね」
「選抜メンバーにね」
この選抜というところはだ、彩夏は笑って言った。
「そうかも知れないわよ」
「そうなのね」
「そう、だからね」
「心構えはしておこうかしら」
「その方がいいかも。後はね」
彩夏は琴乃から美優に視線をやった、そのうえで彼女にも言った。
「美優ちゃんも」
「あたしも選ばれる可能性あるか」
「うん、足速いから」
彼女もそうだからだというのだ。
「陸上やってたわよね」
「中学の頃な」
この辺りの状況は琴乃と似ていた、部活こそ違えど。
「やってたよ」
「それじゃあね」
「あたしはドンピシャか」」
「ええ、陸上だからね」
まさに走るそれだからだというのだ。
「選ばれる可能性高いわよ」
「そうだろうな、あたしも実はな」
美優もだ、彩夏にこう返した。
「その可能性高いってな」
「自覚してるのね」
「長距離だけれどな、走るのは」
だがそれでもだというのだ。
「陸上だからな」
「うん、選ばれると思うわ」
彩夏はまた美優に言った。
「二人のうちどっちかか」
「若しくは両方か」
「そうなるよな」
「ええ、それでね」
こう話してだ、彩夏はさらに言うのだった。
「まあ若し選ばれてもね」
「嫌がらずに頑張る」
「そうしろっていうんだな」
「そうしてね、折角だからね」
「そうよね、選ばれたら」
「是非にな」
「相手は一杯いるけれど」
他の部活の面々のことも話す、八条学
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