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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第四十九章 その意志の強さ《2》
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鳴の泣き声はすぐに皆の耳に届いてさ。そりゃあ、大騒ぎになったよ。当たり前だ、地域を治める一族の者がが四人も殺されたんだからさ」
「だから、ここに墓を」
「村人なりの償いだ。もし暴走していたことに気付けたら、こんなことにならなかったのに、てさ。
 他人だけどさ、そこまで必要とされてたんだ。委伊達家ってのは」
 戦場の声が微かに届き初め、草木がざわつき始めた
 まるで、八頭の言葉に呼応しているかのようだ。
 緑のなかで二人は、互いの言葉を掛け合った。
 四月初めの空気はまだ冷たく、昼になっても今日は気温がそれ程高くないためかひんやりとしていた。
 冷たい四月の空気を吸い、吐く。
「やっぱ、知らないことだらけだわ」
 言うのはセーランだ。
 真面目な話しなのだが、セーランは笑うことを選んだ。
 こういう暗い話しは苦手だし、何より今は真剣になれない。
 左手で頭を掻き、東の方を向く。
「好きで、あいつのこと知ろうとしたけどあまり多くのこと知れなくて。結構、あいつも色々背負ってんだな。知らなかった、そういうこと」
「そうか。なら、知れてよかったな」
「おう。だけどそれ以上は話さなくていいかんな。今はそれを知れれば充分だし、後は本人の口から聞くことにするからさ」
「怖くは無いのか」
「怖い? 何が」
 平然とそう返し、少しばかし八頭は戸惑った。
 以外と彼は真剣な感じはするが、そうではないのかもしれない。
 思いながら、
「もし救出出来無かった時のことをだ」
「まあ、怖いとは言い切れないな。フラれるのって辛いんだぜ、結構」
「フラれたことはなかったんじゃないのか」
 潤んだ瞳は何時の間にか干上がった水のように消えて、下に向けた顔を上げる。
 正面にいる日来の長を見て、言う。
「子供|《ガキ》の時に初恋のような、そうじゃないような感じで告白したんだよ。その人には既に彼氏がいたみたいでさ、物の見事フラれたんだ。ちなみに俺はプレイボーイじゃねえからな。告白二回、されたの一回」
「お前、告白されたのか。それを断ったと」
「その時にはもう、な。決めてたからさ。あいつに告白して、返事貰えるまで他の人は愛さないって」
「一途なんだな」
「じゃねえと嫌われちまうだろ?」
「臆病者か、お前は」
 笑うことで返事とし、八頭の方を向くセーラン。
 気持ちは解る。
 出来るならば、救い出したいのだ。
 だが自分では彼女には近付けないことを知り、どうすればいいのか迷っていた。
 そんな時に、彼女に心を持っていかれた男が一人いた。
 男は死ぬこととなった彼女を救出するために辰ノ大花に来て、八頭は自身に代わりって男に彼女を救い出してほしいのだ。
 自分中心に考え過ぎだろうか。
 いや、これでいいのだ。
 何故ならば、彼
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