転換
煙とパイプ亭
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密かに抵抗する勢力が首を揃え、掌を返した様に協力の態度を表明。
実に見事な豹変であり何等かの謀略ではないか、と思わせる程であったが。
ブランが密かに調査、報告した内容は実に拍子抜けするものだった。
宰相不在の間に万事が滞り、困窮した人々に突上げを喰らい進退に窮していたのだ。
しょうも無い豹変の理由を聞かされ、カメロンは呆れ果てた。
「こんな事なら、もっと早く仮病を使ってやりゃ良かったな」
「親父さんが留守の間、連中を撃退し続けるのはえらい難渋だったんですよ!
続けてズル休みするのは勘弁してください、今度は俺が仮病を使う番です!!」
カメロンの人望を失墜させる為に、サポタージュが行われたのだが。
ブランの一存で『何もかも滞らせた張本人』と噂を流し、足を引っ張る連中の名を挙げ逆襲。
ドライドン騎士団の情報操作能力を如実に示した実績、であったのだが。
ぼやく元船長に間髪入れず海の兄弟が返し、2人とも久々に腹を抱えて大笑いした。
ゴーラ宰相カメロンが仮病を止め、政務に復帰して数日後。
ドライドン騎士団の副長、ブランが執務室に駆け込んで来た。
「おやじさん、元ユディトー伯爵ユディウス・シンを名乗る者が現れました!」
「ユディトー伯ユディウス、ユラニアの誇る軍師だとぅ!?
アキレウス大帝の毒殺を謀み、ケイロニアで処刑されたと思ってたが。
何でまた、今頃になって出て来たんだ?」
「私に聞かれても、知りませんよ」
ブランが呆れた様に呟き、カメロンも思わず吹き出した。
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