幕間3 神父暗躍
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第一層の外れにポツンと佇む教会。
そこは一般のプレイヤーには認識される事が出来ず、ある特殊な存在のプレイヤーだけがそこを見つける事が出来る。
その中の奥の奥の一室、神父の格好をした男は無数のモニターを見ながら不気味に笑みを浮かべていた。
「どうやら、君の計画は順調に進んでいるようだね」
ふと、部屋の入り口側から男に声をかけるものがいた。
白と赤を基調とした服。
その上から暗赤色のローブを身にまとい、普通のプレイヤーとは一線を画した存在感を放っている。
「―――ああ、ようやく全てのサーヴァントが出揃った。小さな小競り合いはあったが、ようやく本当の聖杯戦争が始まる」
クククと男は笑みを零すと、入口付近の男へと向き直る。
「其れはそうとして、君に渡したサーヴァントはどうかな?気にいってもらえたか」
笑みを浮かべながら男…言峰綺礼は、入り口付近に立つ男…ヒースクリフへと問いかける。
「―――やや癖は強いがね、確かに強力な存在だよ。君が最強クラスだと称するのも頷ける」
ヒースクリフは頷きながら言峰に言葉を返す。
数ヶ月前、ヒースクリフは言峰から譲り受けた聖遺物を使い、この世界でサーヴァントの召喚を行っていた。
そして、その召喚に言峰は立ち会い、ヒースクリフのサーヴァントも確認済みである。
「それで、何故今日私を呼び出したのかな?これでも忙しい身なのだが」
「フ……これを見たまえ」
ヒースクリフの問いに言峰は目の前のモニターの一つを指差す。
「ほう……」
「これほど巨大なデータを合わせるのはさすがに骨が折れた」
そこには、魚や蜂、鯨などをモチーフとした、ポリゴン状のモンスター達が浮かんでいた。
「これらはエネミーと呼ばれるモンスターとはまた似て非なる存在たち。このエネミー達を特殊なダンジョンに解き放つ」
言峰はそう言うと右手を上げ、立体ホログラムを出現させる。
そこに映るダンジョンは、SAOのフィールドとはまた違い、四角く角ばった通路がただ続くだけ、言わば迷路のような物であった。
「成程……此処にエネミー達を解き放つのか」
「そう、このエネミー達は一般のプレイヤー達では傷つける事が困難であろう。だが、サーヴァントであれば彼等を打ち倒す事が出来る」
ヒースクリフは言峰のその言葉に、顎に手を持って行きながら考え込む動作をする。
「ならば、マスター以外のプレイヤーが入り込めないようにするべきかな」
「ああ、サーヴァントを所持しているマスターのみにこのダンジョンの入り口は反応する。そして、その中のクエストに挑戦してもらう」
「クエストだと?」
「そう――――――差し詰めサーヴァント用のクエストと言ったところか」
言峰は笑みを浮かべなが
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