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魔法少女リリカルなのはSCARLET 〜紅い狼の伝説〜
第1話 大きすぎる器
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形で見つかるとはな」
そう、今さっきここにいたあやつこそ、今後あの世界を修正しうる存在。あの大きすぎる魂の器も、あの魂自体も、全てはこれから起こることのために用意されていたのじゃろうな。
「しかしこの短時間で既に人格を二つ共有しているのがわかるとは・・・」
大きすぎる器の中、あやつの魂の色が“黒”という時点で薄々気付いてはいたが・・・まさか多重人格者だったとはな。
本来魂は全て何かの色に染まっている。純粋な何かの色に。じゃが、本来一種類しか器の中にない魂が、あのように黒、それも、ひどく澱んだ黒に染まることは、魂の中に人格を複数共有している以外に考えられん。
「果たしてこれが吉と出るか凶と出るか・・・」
もう時間がない。“アレ”の活動を止めるには、この十年で決着をつけなくては・・・そのためにも・・・・あやつに頑張ってもらうしかないか。まあ・・・大丈夫じゃろうな。
「あとは頼んだぞ、紅神司、いや―」
―“抑止の王”ツカサよ―
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