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魔法少女リリカルなのはSCARLET 〜紅い狼の伝説〜
第1話 大きすぎる器
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なるには十分だったのじゃが、中に入った魂そのものが小さくてな、使えたはずの力が使えずにそのまま死亡。しかも器に合わない魂は、たとえ死んだとしても、英霊のように“座”に送られるわけでも、リセットされるわけでもなく、そのまま、ここ境界をさまよい続けるというわけじゃ」


「・・・にわかに信じがたいが・・・爺さんが言うなら本当なんだろうな」


「そうじゃ・・・って、今ワシのことを爺さんと呼んだか!?わしゃ神じゃぞ!?」


「んなこと最初からわかってるっつーの。別に爺さんでもいいだろ、呼んで減るわけでもあるまいし」


「まあそうなんじゃが・・・と、話が逸れた」


自分で逸らしたんだろうが。


「お主のような例は初めてでな、たとえ強制的にリセットしたところで、“こちら側”に何が起こるかわからんのじゃ。そういうわけで・・・」


「・・・?」


「お主にはこのまま“転生”してもらう!」


 じいさんは俺を指差してニカっと笑って言った。
 ・・・転生か。


「といってもどの世界に転生するかはワシにもわからん!出来たところで魂の変革、お主らで言う能力の強化程度がやっとじゃ」


「案外出来ること少ないんだな、神様なのに」


「下手に手を出して魂を壊してもシャレにならんからな、まあ元はといえばわしらの方で起こった手違い、お主の望む能力を言ってみるが良い。幸いにも魂の器は大きすぎるのじゃから、たいていの能力は付加できるぞ?」


そうか・・・それならまずは・・・









〜能力選定中〜








「・・・っし、これくらいかな」


「なんじゃ、つまらんの、この程度しか付け加えんのか。もっと強くしてもいいんじゃぞ?乖離剣の六爪流とかやらんのか?」


「やらねえよ。それやったら世界崩壊とかじゃすまねえって」


俺に英雄王や独眼竜を超えろというのか・・・


「まあ良い、能力付加はいつでもそちらからできるからな、好きな時に付け加えるが良い」


「ああ、そのときは頼らせてもらうよ」


「では、行ってこい、紅神司!」


そう言うと爺さんは俺を見えない“何か”で突き飛ばした。その瞬間俺の意識は途絶え、すぐに目の前が真っ暗になった・・・あ。


 結局魂の器の問題、全然解決してねえじゃん・・・
 どうすんの、これ?








―司のいなくなった???もとい“境界”―

「・・・ふぅ。よし、うまくいったな」


 あやつが転生するのを確認したあと、ワシはようやくため息をつくことができた。まあ、無理もないじゃろう。


「まさか“特異点”がこんな
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