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とあるの世界で何をするのか
第二十一話  銀行強盗と御坂さん
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「まったく、マスコットごときでみっともないですわ」

「うっさいわね! アンタに何が分かるのよっ!」

「あー、やっぱり。何となく分かりました。あははは……」

 白井さんと御坂さんのやり取りを見て、初春さんも自分の予想が当たったことには気付いたようだ。

「じゃー、それな……うゎっ!!」

「きゃぁっ!!」

 俺が御坂さんに渡すためにポケットからゲコ太ストラップを取り出そうとしたところで、銀行から爆発音が響き渡る。

「何? 何なの!?」

「初春っ! 至急ジャッジメントとアンチスキルに連絡。それから広場に居る人達の避難誘導をお願いしますわ!」

「はい、白井さんも気をつけて! ……こちらジャッジメント177支部、アンチスキルへ出動要請お願いします。場所は……」

 佐天さんが状況についていけずあたふたとしている中で、白井さんと初春さんはジャッジメントとして着実に仕事を始めていた。

「黒子っ!」

「お姉さま、これは私達ジャッジメントのお仕事ですの。クレープ屋のマスコットが貰えなくて憂さ晴らしをしたいお気持ちは分かりますが、おとなしくお待ちになっていてくださいな」

「なっ、私は別に憂さ晴らしとか……」

 御坂さんが声を掛けるが、白井さんに押し留められてしまう。

 白井さんが爆発のあった銀行の入り口付近に到着するとほぼ同時に、煙の中からいかにも銀行強盗ですといった風貌の三人組が現れる。ここからでは聞き取れないが、銀行強盗達が白井さんに何かを言っている。そして、一番太った一人が白井さんに飛び掛るが簡単に倒されてしまうあたり、全くアニメ通りの展開である。

「すごい」

「さすが黒子」

「おぉー」

 佐天さんは驚いた様子で、御坂さんは当然といった様子で、そして俺は感動でそれぞれ声を上げる。アニメで見た事のある場面とはいえ、やっぱり実際に見ると感動するものである。

「あれ、初春は?」

「広場のほうの誘導に行ったんじゃない?」

 いつの間にか初春さんが居ないことに気付いた佐天さんが俺に聞いてくるが、さっきの白井さんとのやり取りから考えても広場に居るのだろう。

「あ、あそこに居るわよ」

 俺と佐天さんで初春さんがどこに行ったか探そうとしたら、先に御坂さんが見つけて教えてくれた。どうやらアニメ通りに進んでいるようで、初春さんはバスガイドのお姉さんと言い争いをしている。

「どうしたの? 初春さん」

「はぁ、それが、この人が……」

 初春さんのところまで走って行き何があったかを聞いてみると、やはり男の子が一人居なくなってバスガイドさんが探していたようだ。

「それじゃー、手分けして探しましょうか」

「そうね、それが良いわね」
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