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とあるの世界で何をするのか
第二十一話  銀行強盗と御坂さん
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ニメと同じで、初春さんが言われたという担当の先生からの説教も俺の記憶とほぼ一緒だった。

 それからしばらく初春さんとおしゃべりをして、白井さんがジャッジメントのパートナーであることや、御坂さんがレベル5の第三位・超電磁砲(レールガン)であることなどを聞き出す。特に白井さんの話の時は郵便局強盗の事件で見ていたので、その話をしたら少し盛り上がってしまった。

 しばらく初春さんとおしゃべりしていたところで、広場のほうに強烈な負の感情を確認した。

「あれ、神代さん、どうかしました?」

 どうやら急に強烈な負の感情を感じたためか、俺は瞬間的に体を強張らせていたようで、初春さんが心配そうに聞いてきた。

「あ、いや、別になんでもない」

「そうですか。そう言えば、クレープ屋のほうの雰囲気が変じゃありませんか?」

 特に誤魔化すための嘘も思い浮かばなかったので言葉を濁して答えたのだが、初春さんはそれで納得してくれたようだ。そして、広場の異変にも気付いたようである。当然、この異変の中心人物はゲコ太ストラップを手に入れ損ねた御坂さんだろう。

「そうだねー、なんかどんよりしてるねー」

 負の感情を周囲に垂れ流しまくっている御坂さんを復活させるにはゲコ太ストラップが必須なのだが、佐天さんはストラップをちゃんと貰えているだろうか、もし貰えていなかったら俺の持っている分で何とかするしかないだろう。

「案外、御坂さんがクレープ屋のオープン記念マスコットを貰えなかったのかも知れませんねー」

 何気なく初春さんがつぶやく。俺としては初春さんの鋭さにかなり驚いたが、平静を装ってゲコ太ストラップを取り出す。

「御坂さんってコレが欲しかったの?」

「そうみたいです。神代さんは貰ったんですねー」

「うん」

 俺が答えたところで佐天さん達がクレープ屋のほうから帰ってくるのが見えたが、どうやら御坂さんは佐天さんと白井さんに手を引かれて歩いているように見える。この様子から考えると、佐天さんはストラップを貰えなかったのだろう。

 佐天さん達が戻ってきたところで俺はベンチを御坂さんに譲るために立ち上がった。一応、取り出していたストラップは既にポケットの中に入れてある。御坂さんは俺が座っていた場所に力なく座り、初春さんとは反対側に白井さんも座る。初春さんの隣にもう一人ぐらいは座れるスペースがあるのだが、佐天さんは初春さんの前に立ったままだ。

「はい、初春の分ね」

「ありがとうございます、佐天さん。ところで、御坂さんは……?」

「あ、いや……あははは……」

 初春さんは佐天さんからクレープを受け取り、御坂さんの様子についてたずねているあたり、自分の予想が当たっているとは思っていないようである。

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