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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十六話 アルマゲドン!!
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、クラナは上体を思いっきり反らしてギリギリで避けつつ、そのまま地面に手を付いてライノの顎を蹴りあげようとして……

「っと!」
即座に察知したライノがバックステップでそれを避ける。

ライノDAMAGE 200 LIFE 2530

「ったく!殺す気だったろ!さっきの!」
「……(当たり前でしょ……)」
「ですよねー!」
呆れ顔になったクラナにライノが清々しいくらいの笑顔で言った。とは言え、向き合った互いの構えに隙は無い。
さて、そんなライノの後ろで、既になのはは次の動作に入っていた。

「ライノ君!クラナの抑えお願い!ブラスター1ッ!!」
「了解です!」
「っ!(げっ!?)」
なのはの最後の一言を聞いて、クラナは内心で顔をひきつらせた。
ブラスターモード。
多大な体力と魔力のロスと引き換えに、通常の限界値を遥かに超えた威力の魔法を放つ事が出来るレイジング・ハートに搭載された強化機構だ。
一応近年の調整で、体への負担は最低限に抑えられており、訓練であっても一瞬で有れば全く問題ないレベルになっているが問題なのは其処では無い。

問題なのはなのはが「それを発動した」と言う事。つまりなのはの次の一撃は、これまでにない高威力の攻撃。十中八九、「あれ」だ。
そう判断するや否や、クラナは“逃げ出した”。

「あっちょっ!」
ライノが一瞬追いかけようとしたが、クラナにスピードで敵う訳がない。と、遠くの空に、オレンジ色の巨大な魔力光が見えた事で、ライノも顔をひきつらせる。

「オイオイオイ……!」
言いながら、ライノは急いで術式を起動させた。

と、其々のチームに、CGからの通信が入る。

『赤組!生存者一同!』
『青組、生存メンバーに通達!』

『なのはさんを中心に広域砲を撃ちこみます!動けない人はそのまま、動ける人は、合図で離脱を!』
分割多弾砲(マルチレイド)で敵残存戦力を殲滅、ティアナの収束法(ブレイカー)を相殺します!!』

そうして、魔力が彼女達の元へ収束しきると同時、それらは放たれる

《モード:マルチレイド》
《シフト:ファントムストライク》

「「スターライト──!!!」」」
それは管理局内で確認されている中でも、有数の破壊力を持つ収束砲撃魔法。
そう、読者諸君、全員御存じの、星をも砕く破壊の光。

「「ブレイカ──────ッッ!!!!!!!!!」」

────

なのはの放った桃色の光と、ティアナの放った橙色の光が激突し、周囲の建物、がれき。何もかもをなぎ倒し、破壊し、砕け散らせる。
凄まじい重低音が大地を震わせ、観客席にすら地震のような振動が怒る。

「「…………」」
「……これ、なんて最終戦争?」
口を唖然と開けたまま何も言えないチビッ子
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