暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン  〜生きる少年〜
第一章   護れなかった少年
第十一話  夢と予感 (後)
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て右も左もわからないフィールドで何度か死にかけながらここまでたどり着いたからさ。でも、そこのエギルさんの言うとおり、今は前を見るべきだろ?元βテスターたちだって、今はボス戦のための大事な戦力だ。彼らを排除して、結果攻略が失敗したら何の意味も無いじゃないか」

流石ッス。裁判長。あちらでは流されまくりだけど、こっちでは流石ッス。

ってまぁ、そろそろ、このネタも置いといて......。

一気に場の空気が柔らかくなる。

「みんな、それぞれに思うところはあるだろうけど、今だけはこの第一層を攻略するために力を合わせてほしい。どうしてもβテスターと一緒に戦えない、って人は残念だけど、抜けてくれてかまわないよ。ボス戦ではチームワークが何より大事だからさ」

ぐるりと一同を見渡したさい......ディアベルさんは、最後にキバオウさんを真顔でじぃっと見詰めた。
キバオウさんはしばし、その視線を受け止めていたが、ふんと盛大に鼻を鳴らし、押し殺すような声で言う。

「......ええわ。この場はあんさんに従うといたる。でもな、ボス戦が終わったら、きっちり白黒つけさせて貰うで」


そして振り向き、自分がいたところに戻っていくキバオウさん。

そしてもう言うことはないとばかりに腕を広げ、一瞬こっちを見て、自分の列に戻っていくエギルさん。

......気づかれてたか......。

すこし苦笑いする。

そして、この会議は解散となった。
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