暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
GGO編ーファントム・バレット編ー
57.それぞれの決意
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ざっ!、という荒い砂を踏む足音が薄暗い洞窟の中に響き渡る。

俺はすぐさまシノンから離れ、腰の暗剣《シンゲツ》に手をかける。

洞窟の中に響く足音が徐々にその大きさをましていく。そして足音を響かせる者が薄暗い空間から姿を現していく。

「お前は!?」

闇から姿を現したのは、絶望そのものを形にしたような姿。ボロボロの黒いマントを身に纏い、顔が隠れるまでフードをかぶり、フードの奥の暗闇からは赤い二つの光がこちらをしっかりと見ている。

「......死銃。......何でだ!」

あの時、死銃は爆発に巻き込まれてかなりのダメージを受けたはずだ。しかも、支給された応急回復は、回復の速度が遅い。だから、こんな早くここにこれる訳もないし、第一、なぜここの場所がわかったんだ。

とっさに腰の暗剣を右手に持ち、漆黒の刃を出現させる。奴も右手をマントの中に差し込み、何かを取り出そうとしている。マントから抜きとられたのは、黒いハンドガン。それが取り出されるなり後方からシノンの悲鳴が耳に届く。

「キリト!シノンを頼む!」

すると後方にいるキリトから筒状の何かが投げられる。それを左手でキャッチするとそれは、俺の剣とは正反対の名を持つこの世界の数少ない剣、光剣《カゲミツG4》。

「シュウ!これを使え!!」

俺は、右手に持つ《暗》と左手に持つ《光》を入れ替える。さらに持ち替えた《暗》の長さを槍の長さへと変更する。

久しぶりのこの感覚。
右手に片手剣を握り、左手で槍を握る、SAO時代の俺の戦術(スタイル)。他のプレイヤーたちからは、《槍剣使い》とか呼ばれてたらしい。

俺は今一度、死銃へと視線を向け、《光》と《暗》を構える。三輪バギーを挟んで人を殺せる黒い拳銃をこちらに構える死銃。

刹那!!
俺は、迷いなく殺人銃を持つボロマントめがけて駆け出す。奴もその一瞬だった。俺が動くと同時に俺の心臓部を赤色の光が貫き、それは直ぐに実弾へと姿を変える。

それを右の片手剣で弾き落とし、さらに左の槍を後ろに引き、地面を蹴り飛ばし上空へと跳び上がる。

すると俺の体を無数の赤い光が貫く。

「なっ!」

薄暗闇の中、弾道予測線が伸びる方向に視線を向けるとボロボロマントを身に纏うプレイヤーがこちらに向け、何かを向けている。
それは、拳銃にしては、長すぎ、スナイパーライフルにしては、短すぎる。そのなにかは、アサルトライフル。

無数の銃弾が地上から空中に向けて雨のように降り注ぐ。とっさに槍を短く持ち替え、片手剣と槍で飛んでくる銃弾を可能な限り弾き落とす。
だが、それでもすべて叩き落とせるわけもなく何発かは体を貫きHPの四分の一をもっていかれた。

だが、銃弾の雨が止んだということは、アサルトライフ
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