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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十五話
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きながらも腹は減っているらしい。それを聴いた矢吹は目を輝かせながら急かすように言う。

「翠屋行こうぜ。あそこのエビピラフがまたこれうめぇんだ」
「何回も行ってるわあの店は。店員とも顔見知りじゃいこちとら」
「え、マジで?」

 事実竜二はもはや常連である。たまに仕事を手伝うこともあり、シュークリームと日給をもらって帰っている。

「おう。つかお前そっちが目的?」
「そっちも、と言ってくれねぇか?美人を眺めながら食う飯はうまい」
「おさわりは禁止やで、わかってんな?」
「誰がサテンでするか!」

 やりそうだから言ったんだ、と竜二は呆れながらこぼした。矢吹はどうやらソッチの方は結構軽いらしい。すると、唐突にステージから爆音が響く。

「お、次か?」
「控え室に直人らがおったしな。俺らの次あいつらやったんか」
「そうみたいだな」

 どうやら竜二はちゃんと確認していたらしい。メンバー構成は、ヴォーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラムが一人ずつの五人組。キーボードとベースは女性。

「えージャムセッションの後ということで、インパクトでは負けてられませんということで、今日ここで我々が演奏するのは……ってお前いきなり鳴らすな!」
「ええやんけワンフレーズ弾いたらわかるわどうせ」
「そうじゃねぇだろって……」

 直人がサウンドチェックにしては大きすぎる音量で鳴らすため、ヴォーカルに文句を言われている。

「まぁいいや、んじゃそろそろやるか……テンションまだ高いなお前ら!」

 ここまで来ても観客に疲労感は見えない。拳とともに大歓声が彼らを迎える。

「どっきゅんハートのヘヴィメタルアレンジやりまーす」
「フリ軽ッ!ってわけで聞いてって下さい!」

 この一言に、竜二と矢吹は口に含んでいた飲み物を吹き出した。そして曲が始まるも、その面影は全くない。儚く響くキーボードサウンドが不穏な雰囲気をかもし出す。

「Come on!」

 ヴォーカルが煽ると全パートのメンバーが狂ったように暴れだし爆音が響き、最前列がそろってヘッドバンギング。呆気にとられて暴れるタイミングを逃してしまった四人。

「ちょ、これってあれじゃね?」
「どっからどう聞いてもChildren of bodomのHate crew deathrollやないか……あれを元にしてアレンジしたか」

 歌詞は日本語だが、歌がすべてスクリームのため何を言ってるのかよくわからない。アスカと神坂はあんぐりと口をあけていた。




「ふぅん、なるほどな」

 シグナムは未だ、ロドスシルトとの戦闘を継続していた。指揮官は携帯端末のようなものを彼らに向け続け、時々うなずいたり驚いたりしている。

「はぁっ!」

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