暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
七十五話:レヌール城のカップル
[2/3]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
よね!ね、ヘンリー?」
腕に絡み付き、甘えるように上目遣いで見上げます。
「……!!」
色々な驚愕で目を見開き、言葉にならないようです。
毎回言葉を添えるのももう飽きてきましたが、やはり顔はどんどん赤くなっていきます。
うん、すまん。
どんなキャラだよって話よね、唐突に。
駆け落ちカップルもまた赤くなってますが、さっきとはたぶん意味が違うので!
オーケー、挽回した!
「そ、……そうなんですね!だからなんですね、このお城が、優しく迎えてくれた感じがしたのは!」
赤い顔で微笑むカップルの女性は、なんというか素朴な感じで。
正に、野に咲く可憐な一輪の花といった風情ですね!
心根の美しさと健気さに、近くにいたらうっかり絆されちゃうような!
「まあ!不思議なこともあるものですね!でも、迎えられたって?まるで、ここに住んでるみたい」
可愛らしく小首を傾げ、すっとぼける私。
照れてでもいるのか、さらに赤くなって俯く女性。
まあ、愛らしい。
「それは……」
「僕たちは、……身分違いの恋に落ちてしまい、駆け落ちしたんです」
そんな彼女を庇い、労るように口を開く男性。
若干私から目を背け気味ですが、賢明な判断と言えるでしょう!
ちょっと線が細いというか頼りない感はありますが、話しぶりもしっかりしてるし、なかなかのいい男ですね!
そんな彼の努力を無に帰してはいけないと、敢えて彼ではなく、彼女に向けて思いやる言葉をかけてみます。
「まあ。それは。そんなに想い合ってるだなんて、素敵ですけど。……大変、ですね」
「はい……。私のために、彼には家を、捨てさせてしまいました……」
また俯く、彼女。
やはり彼氏のほうが、いいとこの坊っちゃんですか。
「君だって!大事な家族を捨ててまで、着いてきてくれたじゃないか!」
彼女の肩を掴み、真剣に訴える彼氏。
あれ。なんかそろそろ、お邪魔な感じ?
……うん、まあ、良かったよ。
二人の仲に、ヒビを入れずに済んで。
顔も確認したことだし、そろそろ退散するか。
「では。私たちは、そろそろ」
「待ってください!」
ああ、引き留められてしまった。
「僕たちには、僕の家から追っ手がかかっているかもしれないんです!どうか、このことは」
「もちろん、誰にも言いません。愛し合う二人の気持ちは、……よく、わかるから」
駆け落ちするほどの気持ちって正直、実感としてはわからないのですが。
パパンとママンのことを思い出して感傷的な気分を引き出し、俯いてみます。
あの二人も、駆け落ちカップルだったなあ……。
駆け落ちってか、パパンが攫った形だけど。
早く
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ