A’s編
ボクが”殺した”
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の噂」
東がオレに向かって話しかける。
「噂・・・ああ、なんかあったな、そういうの」
オレはそう言った噂に興味がなく、いつも適当に受け流していた。
が、今回はそうもいかないらしい。
「連続通り魔殺人。どんどん近づいているらしいぞ」
「マジでか」
「マジマジ。大マジ。犯人はこっそりと家に侵入し、そしてただ一人を残して、全員殺す」
東の本気の顔をみて、背筋がゾクッと凍えた。
「お前、今日から連続シフト、しかも夜遅くまでだろ?早く帰ってやれよ」
東はそう言い残し、教室を出ていった。
・・・店長に頼んで、すこし早めに上がらせてもらおうかな。
そう思いながら、オレも教室を出た。
数日後、今日は連続シフトの最終日。店長もニュースを見て心配してくれたのか、はやく上がらせてくれた。
たかが噂。ガセかもしれない。ニュースだってたまには間違える。
そう思いたいが、可能性は薄い。
オレは不安を抱えながら、家まで走る。
「紗羅、父さん、母さんっ!!」
勢いをつけて家に入る。
「あっれー?もう来ちゃったのー?」
白い服に真っ赤ななにかをこびりつけた男が、家のリビングの机に座り、いった。
「・・・お前、が・・・」
「うん。ボクが”殺した”。なんだっけ、連続通り魔殺人犯?褒めてくれてありがとー」
「狂ってやがる・・・!」
「そう。ボクはもう狂って、狂って、狂ってッ!もうおかしくなっちゃってる。だからこんなこともできるんだ・・・よっと」
男はそう言って机から降り、地面に転がっているナニカを踏みつける。
ゴリっと、嫌な音がする。
「これ、なんだかわかるー?ボクがテキトーに切っちゃったから首から下はそこらへんに転がってるとおもうんだけど・・・あ、そこの植木鉢の下だね」
男に言われ、オレはそっちに視線を向ける。
「父さん・・・?」
そこにあるのはナニカの山。
一番上には頭のない身体が覆いかぶさっていた。
「あ、キミのお父さんだったのー?いやー、若いねぇ。お兄さんかと思ってたよー。あ、じゃあ下にあるのってキミのお母さんと・・・妹ちゃんかな?」
「ッ!?お前、紗羅まで!?」
「あっはー♪両親よりも妹ちゃんなんだー。大丈夫、たぶんまだ生きてるよ。行ってあげたらー?」
「言われるまでもねえよ!」
オレはそう言って三人のいる方へ走る、
そして一番上にある頭のない父さんを仰向けに寝し、その下にある血まみれの母さんを横に寝かし、一番下で小刻みに震えてる紗羅を抱き上げる。
「キミの両親、ホントに良い親だねー。自分は構わないから、子供たちには手を出さないでくれ。なーんて言ってたよ?まあ、その結果がソレだけど」
オレは男の言葉を無視し、ひたすら紗羅
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ