喪失編
一話
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川に浸かり、体の汚れを落としていた。
ここの生活にも慣れてきた。
部屋で見つけた本がサバイバルに関した事で無ければ、ここまで慣れていなかっただろう。
状況に示し合わせたようにあった本に感じることもあったが、悩んでも答えは出ないので気に止めなかった。
それに大体獣を仕留める時は大抵なぜか無限にあるナイフを放って、狩っていて問題が無かったのもあるが。
新たな事実も分かった。
俺がアニメに出てくるDIOだという事、これは水面に映った自分を見て、分かった。
そして、一番疑問なのは、なぜか太陽に当たっても平気な事だ。
だが、やはり驚くことはなく、ただ納得した。
理由は分からないが、記憶にDIOという人物の記憶しかない事と自分がDIOという事、端的に言えば、自分がDIOと思っても仕方ない。
だが、その線はないと確信していた。
なぜなら、記憶がアニメ、という事を知っているから。
DIO本人ならこれがアニメという事を知らない筈。
つまり、俺はDIOという人物に何らかの憑依をしてしまった、誰かという事になる。
.....筈だ。
軽く水浴びを済ませた後、日課になっている訓練を行う。
「ザ・ワールド」
言うと同時に俺の背後に逞しい人間型のスタンドが現れた。
名はTHE・WORLD、日本語訳で世界。
その名に相応しく、時を止める能力、戦闘に置いても有用性のあるもう一人の自分。
姿は三角形のマスクを被った顔に背中に付いたタンクのような物体、手の甲にはそこ能力を象徴するかのような時計のマークがある。
アニメ版と何ら代わりない姿だ、体の色が黒になっている事以外は。
いつものように世界を操る訓練を始める。
初めは淡々と殴る、蹴る、殴る、蹴るを繰り返す。
空気がシュッシュッと音を響かせ、凪ぐ。
それが終わると、次は世界と共にコンボを繰り出すように俺も拳や足を放つ。
DIOの知識を総動員させ、イメージし、行うそれは流石に慣れていないからか、世界の動きもぎこちない。
だが、別段焦ってはいなかった。
初めてする事を完璧にこなせる者などいない。
地道に経験を積み重ね、体に刻み込む。
それが強くなる近道だ。
訓練が終われば、後は手頃な獣相手にナイフ投げの練習。
獣相手に練習を行う事で食料調達とナイフ投げの練習を効率的にそれも同時に出来て、一石二鳥だからだ。
幸いナイフは無限にあるので、練習を欠くことはない。
「18本目.....前よりは良くなったか」
これは獣を何本のナイフで仕留めたかの確認だ。
ナイフ練習方は単純に本数が短くなれば、なるほど上達していると考えている。
といっても、正確性と連射性に関しては意識して行っているが。
それからは食事をし、睡眠を取る。
アニメのよう
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