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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
七十三話:イケメン美女への道
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らも、スラリンを受け取るヘンリー。

 そんな反応にも気付かぬ素振りで、さっさと歩き出します。

「さあ、行こうか!ビアンカちゃんがいた、宿屋に!」
「お、おう」

 既に演技入って凛々しい声を出す私にヘンリーが戸惑ってますが、気にしません。

 今日の私は、男!
 中性的な、イケメンです!


 先に立って颯爽と歩く私に、町の視線が集中します。
 うん、視線の、女性率が高いね!
 質、量ともにね!
 男性の視線もあるが、それは男装の時も同じだったから、想定内!問題無い!

 とは言え小さな町ゆえに、オラクルベリーほど積極的な女性が溢れているようなことも無く、散々見られながらも特に声はかけられずに、そのまま宿屋に到着します。


「すみません。少々、お伺いしますが」

 カウンターに立つ男性に、声をかけます。
 おじさんだし、既婚のはずなのでヘンリーの妨害も入りません。

「いらっしゃい!お早いお着きですが、お泊まりで?」

 おじさんが、愛想良く返答をしてくれます。
 うん、「ぽっ……」とか無いね、順調、順調。

「まだ行く場所があるので、それは後で。その前に、この宿屋のご主人のことですが」
「主人なら、私ですが。何か、ご用で?」

 やっぱり、ダンカンさんはもういないのか。

「以前にこちらにいらしたはずの、ダンカンさんをご存知無いですか?古い、知り合いなのですが」
「ダンカンさん?……ああ、ここの前の持ち主が、そう言えばそんな名前だったような。すみませんねえ、そんな程度なので、行き先やなんかは、特に」
「そうですか。まだまだ、お若かったと思いますが。宿を手放したのは、なにか事情があったんでしょうか。体調でも崩されたとか」
「ああ、そうそう。ご主人のほうの、持病が思わしくないとかで。仕事を辞めて、どこか環境のいい所で療養するようなことを言ってましたね。もう、何年も前の話ですが」
「そうですか。わかりました」

 ずっと普通に話してましたが、ここで爽やかな笑顔です!
 超絶美女に成長してしまった私のイケメンスマイルは、果たして男性に、そうと認識してもらえるのか。

「お忙しいところ、ありがとうございます。用が済んだら、お世話になりにきます」

 私の笑顔に目を見開き、動きを止めるご主人。

「は……?……は、はい!…………いやー、お兄さん、男前だね!男の俺でも、ドキッとしちまったよ!それじゃ、あとで。いい部屋整えて、待ってるよ!」

 顔はやはり「ぽっ……」となり、動揺のためか急に口調が砕けてきましたが。

 成功ですね!
 ちゃんと、男と思われました!
 やったね、私!!

 ヘンリーがひたすら微妙な顔をしてますが、気にせずご主人に挨拶して宿
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