魔法先生ネギま!
0392話
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アイテムが品切れになりようやく一息吐く事が出来たのだった。
フラフラとした足取りで閉店の看板をドアへと掛け、鍵を閉めて溜息一つ。
「あー、こんな事なら店の宣伝なんて頼むんじゃなかった」
「けど、売り上げはかなりのものになったんだろう?」
「そりゃあ確かに店を開いてから最高の値段……いや、それはお前に魔法球を売った時だな。まぁ、トップクラスの売り上げであるのは間違い無いが……それに比例するようにして俺の疲れも急激に溜まっていってるよ」
カウンターに上半身を倒しながら呟く。
「どのみち俺の言葉だけで来てる客なんて一過性だ。すぐにまた来なくなる」
「それはそれで困るんだけどな。……よしっ、充電完了! で、今日は何の用があってきたんだ? まさか魔法球に不具合が出たとかか?」
「いや、ちょっと見て欲しい物があってな」
「見て欲しい物?」
「ああ、マジックアイテムに関しては趣味人と言ってもいいお前に是非」
「……へぇ。いいぜ、見せてみろよ」
レイジングの言葉を聞き、空間倉庫から時の指輪が入っているケースを取り出す。
「これだ。ちょっとした遺跡……迷宮か? まぁ、取りあえずそんな所で手に入れたマジックアイテムなんだが……」
「が?」
「効果は分かってるんだが、具体的な使い方や欠点があるかどうかを調べて欲しい」
ケースを開けて、20個の指輪をレイジングへと見せる。
「これは……」
小さく呟き、指輪を手に取ってそっと表面を撫でながら何かを確認するように調べる。
「アクセル、これの効果は?」
「その指輪を付けた者を不老にするらしい。ただし、あくまでも不老であって不老不死じゃないらしいけどな」
「不老……不老!?」
興味深そうに指輪を調べていたレイジングが、もの凄い勢いで視線を俺へと向けてくる。
「それは本当なのか!?」
その食いつき方に若干引きながらも、頷いてみせる。
「ああ、少なくてもその指輪が置いてあった場所にはそう書かれていた」
「不老か……また、やばい代物を持ち込んでくれたな」
「やばい?」
「ああ。よく考えてみろ、不老不死――まぁ、お前の話を信じるならこの指輪の効果は不老のみなんだろうが――だぞ? ある程度の権力がある人間ならどう考えてもこれを欲しがるに決まってるだろうが」
「例えばMMの政治家とかか?」
「……まぁ、そうだろうな。どこが、と言われればMMが一番怪しいだろう。何せヘラスは亜人の国だ。人より長い寿命を持った種族なんてそこら中にいる。アリアドネーに関しても亜人がかなりの数を占めてる……いや、アリアドネーなら自分が使うんじゃなくて研究目的でこの指輪を欲するかもな」
これを欲する目的は違えど、MMとアリアドネーは要注意だな。
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