第8話:子供だけど子供騙しに騙されない
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
(レヌール城)
信長に言われた通り、城の地下にあるキッチンへ松明を取りにやって来た俺達。
恐いから本当はスドー君を先頭に進みたいのだが、どうしても俺の後ろを付いてくる状況にしかしてくれない。
静かな城内を移動する度に“ズズズズズ……”と音を出されるのは恐いんだよね。
代わりにビアンカが張り切って先頭を歩くから、男の俺は形無しです。最初からそうだったと言われれば返す言葉もないんだけどね。
お墓に閉じ込められた事により、完全に恐怖心が吹き飛び姉御肌と言うか……男勝り感が否めないのは心配だ。
希望の隊列とは真逆ではあるが、事態が進んでいるので気にしない様にする。
キッチンで幽霊コックに料理をさせてるガイコツ等も、最初は俺とビアンカを見て身構えてたけど、後から現れたスドー君を見て『何だ……コイツ等も死者か。随分自己主張がハッキリしてるから、生きた人間かと思ったぜ』って攻撃してこなかった。
つまり城内に入ってからの戦闘は0。
スドー君のお陰ですね。
でも……幽霊って、ハッキリ見える奴の方が自己種等してるって事なのかな?
信長はともかく、貞子も割かしハッキリ見えてたけど……
「あったわ……王様が言ってた松明を見つけたわよ!」
どうでも良い事を考えてたらビアンカが松明を見つけてきた。
こう言うイベントアイテムは、俺が見つけないと好感度上がらないよね……ダメだなぁ俺。
さて、松明も手に入れたし、暗闇を歩ける様になったし、ボスの所まで行こうと思います。
そして、ここからは俺ちゃんの出番ですよ!
遂に活躍出来る原作知識……戦えない為、周囲の人々(特にビアンカ)に白い目で見られてきましたが、俺ちゃんの誇る原作知識を駆使し、鮮やかに『親分ゴースト』を倒し、人々(主にビアンカ)から憧れの眼差しを浴びたいと思います。
「ふぇふぇふぇ……こんな夜更けに人間の子供が何用かな?」
いかん、考え事(基本妄想)してたら何時の間にかボス戦直前。
姉御肌(男勝り的)なビアンカが猪突猛進する(アホ罠に引っかかる)前に、会話の主導権を俺が握らないと!
「ぼ、僕達はこの城で悪さをするオバケを退治しに来たんだ!」
俺ちゃん声がファルセット。ビビっているのでファルセット。
だって相手のビジュアルが恐いんだモン! ムンクの“叫び”見たいなビジュアルで恐いんだモン!!
よし俺の中ではムンクに決定だ!
「ふぇふぇふぇ……随分と勇ましい子供だのぅ……どれ、ワシがお前等にご馳走してやろう。もうちょっと近くに来るといい」
「いえ、遠慮します。知らない人から物を貰っちゃダメって言われてますから」
でもビビってられないから、精一杯勇気を振り絞っ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ