第百話
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と思う」
北郷はそう言った。実は北郷、劉備達には無断で変装して使者の一員として健業に行っていたのだ。
勿論、これを最初から知っていたのは軍師二人だけである。
「え? それじゃあ袁術さんは嘘をついていたの?」
「その可能性は大だ」
「成る程、ですが御主人様。無茶な行動はしないで下さい」
「済まない愛紗。以後気を付けるよ」
関羽の言葉に北郷は済まなそうな表情でそう言った。
「それで袁術さんはどうするの?」
「桃香様、私達は漢に服従を誓う事を使者で出すべきだと思います。袁家と言えど、元は漢の臣下であります。それに此方は玉璽がありますので向こうも手は出せないはずでしゅ」
孔明が説明するが、最後のところで噛んでしまう。
「だが、向こうは袁家だ。袁家の財力で兵力も多くあるし孫呉の者もいる」
「それについては大丈夫でしゅ。張三姉妹の公演で兵士の募集をしていましゅので逐次増強されていましゅ」
関羽の意見にホウ統はそう答えた。
「鈴々は分からないから任すのだ」
能天気な張飛はそう言うのであった。
「御主人様、話し合いで何とかならないかな?」
「恐らくは……無理だろうな。向こうには大砲があるから強硬になるかもしれないな」
北郷は反対意見を出した。
「確かにその通りですね。私も反董卓・袁術連合の時に大砲の威力は知っていますので国境に軍を派遣して警戒すべきだと思います」
五虎大将軍の筆頭である関羽はそう言った。なお、蜀の五虎大将軍は関羽、張飛、黄忠、厳顔、張任だったりする。
「う〜ん……分かった。取りあえず国境に軍を派遣して警戒しようっか」
劉備はそう決断をして仲との国境付近に三万の軍勢(大将は関羽)を派遣するのであった。
「……朱里、抜かりは無いな?」
「はい、問題ありません。準備は完了しています」
とある部屋で北郷は軍師二人と話をしていた。
「分かった、作戦を発動してくれ。ただし、此方の証拠は残さないようにな」
「はい、分かりました」
「よし、今日は二人で可愛がってあげるよ」
「はわわわ」
「あわわわ」
そして暫くの間、部屋からは喘ぎ声が聞こえるのであった。
関羽を大将にした軍勢三万は仲との国境付近である長江の江夏に布陣していた。
長江を越えると直ぐに仲領であり、仲側は詠と恋が警戒していた。
そして夜半、突然江夏から火の手が上がった。
「何事かッ!?」
「何処からかの軍勢の攻撃でありますッ!!」
「何処からかの……? まさかッ!?」
関羽は急いで服に着替えて迎撃を始めた。幸いにも攻撃は三十分で終わり、
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