第二十二章
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て逆さまにされていて一つは心臓の部分に穴が開けられている。そして一つは腹が縦に裂かれ一つは袈裟懸けに割られて崩れ落ちている。最後は頭が割られていた。どれも無惨な姿である。
「これは」
「悪いことがする奴がおるものじゃろ」
ここで速水の後ろから声がしてきた。
「全くのう」
「貴方は?」
振り向くとそこには腰の曲がった老人がいた。もう九十になるだろうか。顔中皺だらけの髪の毛もなくなったその老人が彼の後ろにいるのであった。
気配からこの老人が普通の人間であることはわかった。だがわかったのはそれだけであった。
一体誰なのか。速水はそれを問うのであった。
「どなたでしょうか」
「昔からこの島に住んでいる者じゃよ」
「そうなのですか」
「漁師じゃった」
そうであったと話すのである。
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