第一章 [ 胎 動 ]
四話 その出会いは…
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その方はあなたのような薄汚くて汚らわしい者が触れていい方ではないのよ!」
うぉーーー、凄まじい言われ様だ。さすがに泣きそう。
「大体!っ「ムツミさん」え?」
突然永琳が話に割り込んできた。あの人ムツミっていうのか。
「今、お兄様になんておっしゃいました?」
「?えっ?」
永琳の突然の質問にムツミさんって人は混乱していた。それはそうだろう、今あの人の頭の中は「お兄様って何?何?」だと思う。僕と永琳の関係など知らないだろうし。
「空耳だったのかしら?お兄様に薄汚いとか汚らわしいとか言っていたような気がしたのですけど?」
そんな風に聞く永琳は笑顔だった。だって嗤っているもの。あれ?漢字が違う…。そして永琳から殺気が立ち上る!ちょっ、あの子キレてる!
「えっあ、の、その…」
ムツミさんがぎこちない動作で僕の方を見る。ようやく話の流れを掴んだらしい。
「そんな事おっしゃってませんよね?」
永琳が更にプレッシャーをかける。あれは怖い。僕のために怒ってくれているのは正直は嬉しいけどそろそろ止めないとね。
「永琳、僕は気にしてないから」
そう告げる。すこし心は傷ついたけど気にしていなかった。
「お兄様!でも!」
「いいの!この話はお終い!いいね。」
永琳はすこし不服そうだが引き下がってくれた。
「あ、あの…」
ムツミさんが僕に話しかけてくる。
「なんでしょう?」
「申し訳ございませんでした!口が過ぎました!」
そう言って頭を下げてくる。
「永琳にも言いましたけど気にしてませんから、顔を上げてください」
そうお願いすると申し訳なさそうに顔を上げる。まぁ感情でものを言っちゃう事は誰でもあるしね。
そんな風に僕たちが騒いだせいか輝夜が目を覚ました。
「おはよう、輝夜」
「うう〜〜ん、……えっ!!ええっ!!!!」
どうやら自分の状況に驚いているようだ。状況を理解すると茹蛸のように真っ赤になる。そして、
「キャァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!」
叫ぶと同時に鉄拳を放ってきた。
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なんとか輝夜を落ち着かせ状況の説明をする。僕は何も悪くないはずなのに今日は傷ついてばかりだ。
「そ、その悪かったわね…」
輝夜が目を逸らしながら謝罪をしてきた。まぁいいんだけど。
「そもそも姫様が私の授業を抜け出さなければこんな事にはならなかったのですよ!ご理解していますか?」
永琳にそう言われバツの悪そうな顔をする。その後も永琳の説教は止まらず輝夜の目に涙が溜まってきた。
「姫様!いいで「永琳
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