暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
34話:灼熱の剛拳(後編)
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で上から斬り降ろす。

「ぐはっ…!」

さすがに怪人もそれには耐えかね、地面に体を転がす。
士は追撃をすることなく、フレイムセイバーを居合の構えのように左腰に構える。

「さ、さすがに効きましたよ…」

ですが…、と怪人は続け、得物を手放す。すると今度は両手を青色に染め、光と共に両手に一つずつ拳銃が握られる。世間的に言う二丁拳銃というやつだ。
しかしそれを見て、この間とは違うことに気づく。

怪人は拳銃を持ったまま、右手を横へ大きく腕を開く。すると怪人の右側に無数の光弾が生まれる。
よく見るとその右手は青の上に赤と、先程の緑の代わりに黄色の装飾があった。黄色の装飾は水玉だ。

「行け!」

そのかけ声と共に、右手が前へ振るわれ、光弾が一斉に迫ってくる。
士はフレイムフォームの能力である“超越感覚”で弾道を見抜き、迫り来る光弾を斬り裂いていく。

(この光弾…炎を…!)

斬り裂いて、その事に気づく。右手を主に使って斬っている筈なのに、手がしびれてくる。
そう瞬間、背後に何かを感じると同時に、背中に衝撃を感じる。急に感じたそれに、俺は体勢を崩す。

(後ろに回り込ませていた…!?)

思考するのも束の間、すぐさま前方から無数の光弾が視界に入る。

「ぐああああああああ!?」

体勢を崩したところからの攻撃で、士は避ける事ができず、それを全て体で受けてしまう。
それが収まると、士は砂漠の上に膝をつけてしまう。

「が、は…」
「フハハハハ、こんなもんでしたか?あなたは?」

それを見た怪人は、何を思ってか追撃する事なく笑い始める。
こんな状況で、奴は笑っている。そう思うと、士は心の奥から怒りの感情がわき上がってくるのを感じた。

「てめぇなんかに―――」
「さぁ!踊ってください!私の為に!」

怪人は今度は両手を広げ、自分の周り全体に光弾を生み出す。

「てめぇみたいな変質者に…!」
〈 FORM RIDE・AGITO STORM 〉
「負けるかよ!」

士はまた立ち上がりながらカードを使う。赤かった体は青く変わり、右腕は元に戻り、逆に左腕が青くなる。アギトの超越精神の青と呼ばれる“ストームフォーム”だ。その左手には専用の薙刀、ストームハルバードが握られる。

「そんなもので防げますか!?」
「はぁあああああ!!」

周りにある光弾を一気に放つ。士はストームハルバードを魔力を込めながら、頭上で回す。
その間にも光弾は士の周囲を囲い、迫り来る。だが士の持つ得物は風を発生させていき、それはさらに士の足下の砂を巻き上げる。それはまさに、砂嵐のよう。砂嵐は光弾を阻み、それを見た怪人は少し表情を歪ませる。

「ですが所詮は砂。威力を上げて突き破ればいいだけの
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