暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四五幕 「友情!努力!洗脳?」
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とを、監視室の教師はまだ知らない。
しかも実験の結果、まだ完成には程遠いから一次封印になったことも。







何だろう、ずっと夢を見ているような浮遊感にかすかな違和感を覚え、簪は目を開けた。

「あれ?どうしたの簪?」
「え?」

ぼうっとしていた所為かさっきまで何をしていたのかいまいち要領を得ない。そして声をかけた主、シャルロット・デュノアが何故ここにいるのかも。
周囲を見渡す。ここは・・・自分の部屋ではないが学生寮の一室であることが間取りから分かる。きちんと整理整頓されているその部屋のテレビの前にクッションが敷かれており、簪はその上に座っていた。横にはお菓子や飲み物は置かれており、ここでリラックスしていたであろうことが伺えた。恐らくここはシャルロットの部屋だろう。同居人であるラウラはいない様だ。

「ほら、簪が見たいっていうから僕秘蔵の『劇場版 超時空妖精マクベスプラス』の鑑賞会しようって話になったんじゃないか。忘れちゃったの?」
「マクベスプラス・・・」

マクベス+と言えば歴史あるアニメシリーズである超時空妖精シリーズの中でも屈指の完成度を誇る超名作である。特に主人公の妖精イサミとライバルのガルゴの一騎打ちは「セル画の頂点」とまで言われた非常にレベルの高い緻密でスピード感溢れるドッグファイトになっている。
そしてマクベスシリーズと言えば伝統のマジックミサイル乱れ撃ち。あまりにも美しく臨場感のあるミサイルたちの動きはもはや芸術レベルの美しさであり、折角トーナメントでミサイル中心の戦術を取るんだから見ようという話に・・・

(あれ?)

話に・・・なったんだったか?このトーナメント直前のタイミングで練習を放り出して?
簪にはそれが不自然に思えた。その行動は何だか自分らしくない。確かにアニメは好きだしマクベスシリーズのミサイルは何度見ても飽きが来ないほど素晴らしい。でもそれとこれとは話が別じゃないだろうか?
疑問が次々に湧いて出るが、シャルロットはそんな簪を気にもせずニコニコしている。

「ミサイル好き仲間として交友を深めるのも大切だよね!IS界隈ではミサイルはマイナー武器扱いだもん。こういう時こそ友情を深めるべきだよ!」
「う、うん・・・」

何だか鼻腔を嗅いだことのない香りが(くすぐ)る。横に置いてあるお茶の香りだろうか?日本のお茶以外の茶に明るくない簪は、その香りの正体は分からなかった。

それにしてもミサイルがマイナー武器扱いというのは聞き捨てならない。確かにコストが高い割に使い勝手が悪いというのは分かる。だがそれは操縦者がミサイルを使うタイミングや戦術、そしてミサイル自体の形状、数、速度、FCSコントロールなどをきっちり練りこめば十二分に戦術に組み込めるレベルのものだ。
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