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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四五幕 「友情!努力!洗脳?」
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前回のあらすじ:佐藤さん、重い腰を上げる


トーナメント当日までの間、皆は思い思いの訓練を行い思いつく限りの練習で己を鍛え上げた。今日はそんな操縦者たちの一部の様子を覗いてみようと思う。



トーナメントを控えて生徒たちの緊張感が増す中、アリーナに怒声と金属のこすれる轟音、そしてライフルの発砲音が鳴り響く。アリーナ内で二機のISに同時に狙われながらも大立ち回りを見せる銀の鎧騎士から怒声に近い指摘が浴びせられる。

「AMBACが全く出来てない!脚を動かしてからスラスター吹かしたんじゃ遅いぞ!!」
「は、はい!!」
「スラスターの噴射と姿勢変更にかかる力のベクトルを強くイメージしろ!後はISの方である程度出力を補正してくれる!!PICに頼るなよ!?戦闘ではいちいちのんびり慣性を打ち消してる暇はない!!」
「はい!!」
「んじゃ、もう一丁ぉぉぉ!!」
「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

矢継ぎ早に飛ぶ指示の後、白式は再び凄まじい勢いで宙を舞った。エネルギーをスラスター翼で小爆発させ短く使うことで瞬間的な動きの補助に使うバーストと呼ばれる動作を応用した投げ技だ。その瞬間夏黄櫨を駆るジョウは、すばやく無反動旋回(ゼロリアクトターン)と先ほど指導したAMBACによって最小限の動きで背後から飛来したライフルの弾を回避する。そして展開したアサルトライフルを無造作に構えて撃ち放った。相手――佐藤さんの駆る訓練機のラファール――は慌てて回避行動をとるが間に合わずに脚に被弾する。まるで背中に目がついているかのような動きだが、熟練者ならばハイパーセンサーで背後を確認するくらい当然にやっているので驚く技能ではない・・・彼のIS騎乗経験の短さを除けば。

「相対距離が取れてない!それと構えてから発射までのスパンは短くなったが、今度は射撃後にその場に留まり過ぎだ!!止まってたら的だぞ!?」
「いつつ・・・はーい!!」
「元気があってよろしい!それじゃあこんな時はどうする!?そぉれ!!」
「え?な、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

指示を飛ばしながら今までに見たことのない機動で後ろに迫っていた一夏を鷲掴みしに、勢いをそのまま佐藤さんに向けて投げ飛ばした。その場に留まれば一夏と正面衝突してラッキースケベルート。逆に避ければその瞬間を狙い撃ちにされるリスクがある。かといって後退しても一夏共々正面から吹き飛ばされるのが関の山。一瞬の逡巡の末、佐藤さんのとった行動は――

「うーん・・・えいっ!」
ばしゅっ・・・ドカァァァァンッ!!
「え、ちょ、何をぐべらっ!?」

腰部の武装固定ラックにこっそり入れておいた単発式バズーカ弾(訓練用なので火薬量はかなり抑えてある)で一夏を吹き飛ばし返した。仮にもパートナーである人間を躊躇いなく吹き飛ばすその姿
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