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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四四幕 「ベター・パートナー」
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前回のあらすじ:簪が邪悪の化身シャル!!に攫われてしまった。囚われの姫を救うため、二人の戦士が立ち上がる・・・!!
「待って織斑君!私とタッグを・・・待てっつってんだろうが無視すんなやゴルァァァァァァ!!!」
「アタシと組みなさいよ!アタシが組めって言ってるのよ!?どうして組まないの!?そんな織斑君いらない・・・!!」
「だ・め・だ・よ、逃げたりなんかしちゃさぁ!」
「怖ぇよお前ら!!碌に喋ったこともないのによくもまあそこまで言えるな!?」
今、俺はマグロになっている。止まったら死ぬ的な意味で。そういえばハチドリも常に餌を探してないとあっという間に死ぬらしいが今それは重要な事じゃない。問題は今俺の足が止まれば命がないかもしれないということだ。
迫りくるどこか常識を逸した同級生から逃げるために全力で手足を動かす。元々身体能力は高い方なので一応追い詰められてはいないが、追跡者たちの執念たるや少しでも油断すれば金縛りでも食らいそうな勢いである。
(ユウを追いかけるのは分かる・・・あいつは男の俺から見てもいい男だ!モテても何もおかしくない!だが、なぜ俺の方にも来る!?俺の何所にお近づきになりたい要素があるんだ?!)
そしてこの安定感である。自分が世間一般から見てイケメンであることにも、ましてや彼女たちの好意すらいまだに正しく認識できていないというのはある種の才能である。ある種の学習障害とも言えるが。
まぁどちらにしろ後ろに広がる光景がホラーであることに変わりはないので今はいったんその疑問を片隅に追いやり逃げる。しかしどうしたものか・・・タッグを申し込む相手は数人候補がいるが、これではその人の下に辿り着くこと自体が大変である。ユウは窓の外に飛び降りるという荒業で突破していたが、流石に俺には同じことをする勇気はない。せめて誰か協力者がいれば・・・
と、逃走を続ける一夏の目に見覚えのある人物が歩いているのが映る。あの伝説のスーパー同級生、佐藤さんである。
その瞬間、一夏は焦る頭脳でとある作戦を閃いた。行き当たりばったりで稚拙な手だが、それを実行すれば一先ず追跡を退けることが出来るはずである。既に精神的余裕がなかった一夏はすぐさまその作戦を実行した。
「佐藤さ〜〜〜〜〜ん!!」
「ほぇ?何・・・いやマジで何用!?」
ヌーの大群の如く凄まじい数の生徒達が押し寄せてくる光景に思わず二度見する佐藤さんの背後に素早く回り込み、肩を掴んで盾にするように前に突き出す。
いきなりのスキンシップに「え?何?セクハラ?」と混乱する佐藤さんを前に大群が何事かと足を止める。
「俺、実は佐藤さんと組む約束してたんだ!!だからごめん皆、諦めてくれ!!」
「「「「!?」」」」
(え?何それ私聞いてない)
(取り敢えず口裏合わ
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