暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第四二幕 「鈴の音が響く」
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ら・・・」
「???」

怒りで真っ赤にした顔から何やら恥ずかしげにもじもじする悩める乙女の顔へと移行する鈴を不審に思う一夏。無論恥じらう乙女というのは周囲の感想で、一夏本人は「腹の調子でも悪いのか?」位にしか考えていない。だが、そのことを問おうとした正にその時、鈴の方から勢いよく声が掛かってそれは中断された。

「あ、あの、一夏!!」
「うおっ!?・・・な、何だ?」
「・・・・・・・・・その」

突然声をかけたと思えば今度は黙り、両手の人差し指を突き合わせながら何やら思い悩む鈴。その頬が紅潮していることから何か言いにくい事を言おうとして恥ずかしがっているものと一夏は推測する。周囲もその様子を不思議に思ったのか、自然と食堂内の視線が鈴と一夏に集中していく。
そして覚悟を決めた鈴は、一夏の目を真っ直ぐ見つめてこう言い放った。

「今度のトーナメント・・・もしあたしが優勝したら、あ、あたしと付き合いなさい!!」

「「「「「・・・えぇぇぇーーーー!?」」」」」

唐突な告白ぶっぱなし。女しかいないIS学園で告白イベントなど御目に書かれると思っていなかった周囲の衝撃は計り知れない。そして一夏はその告白に、何と二つ返事で返す。

「ああ、いいぜ?」

「「「「「・・・えええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!?!?」」」」」

まさかのOKに食堂内は阿鼻叫喚。大胆な鈴に黄色い声を上げて囃し立てる子もいれば一夏に思いを寄せていたのにと悔し涙を流す子も。ただし残間兄弟はまるで時が見えているような瞳で読めてしまったこの一件のオチを垣間見ており、佐藤さんは何故か「なるほど、おりんりんがトリガーを引くように歴史が修正されたのかな?」などと良く分からないことを供述していたという。







学年別トーナメントは全員参加だが、流石に全員分の試合をやるとなると相当な時間がかかってしまう。どうにか短縮できないか。

そんな話が職員会議で飛び出した。確かにそれは前から指摘されていた問題である。大会の進行が長引けばそれだけ生徒や教師人の負担も増えてしまう。今までも学年別トーナメントの時期が来るたびに教師たちは憂鬱な気分に襲われてきたのだからここいらでその苦労から少しでも脱却したかったのだろう。しかしそれには「どうやって短縮するか」という壁が立ちはだかる。
トーナメントは生徒全員により実戦的な戦いの空気というものを理解させると共に切磋琢磨させるという訓練的観点と単純なIS試合の娯楽性、更には世界中から将来有望そうな操縦者をチェックしにくる各国のお偉いさんに軍事関係者、ISの畑に住む研究者の類が来客として多く訪れる重要なイベントだ。

「初戦をバトルロワイアル形式に・・・」
「それでは生徒一人一人の能力が示されにくいじ
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