戦闘校舎のフェニックス
第22話
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そんなこと考えてないだろう。普通に変態が才能をつぎ込んだ結果だ。
「イッセー。後日折檻な」
「・・・朔夜先輩、お手伝いします」
俺と小猫は冷ややか目を向けながらそんなことを言う。
「説教じゃなくて!?」
当たり前だ。普段でさえ実害一歩手前で行き来してたやつが実害と化したんだ。体罰が必要だろう。
軽くイッセーの教育メニューを考えていると部長から通信が来た。
「『三人とも。聞こえるかしら』」
「ええ、聞こえます」
「全員大丈夫です!つーか、いい感じです」
「『そう。朱乃の準備が整ったけど、もう少しいけそう?』」
部長がそう聞いてきた。
「無理そうですね。気配がありません」
「『わかったわ。作戦を実行するわ。手筈通りにお願いね』」
俺が返答をすると、部長が次の指示を出した。
その指示を聞き、俺たちは中央の出口に向かって駆け出す。
「逃げる気!ここは重要拠点なのに!」
ライザーの眷属たちが驚いているが気にせずに体育館を出る。
そして、俺たちが出たところで
ドゴォーン!
轟音と共に雷が体育館に降り注いだ。
雷がやむと、そこにあったはずの体育館が無くなっていた。
「撃破」
上空に黒い翼を広げている朱乃さんがいた。
「『ライザー・フェニックス様の『兵士』3名、『戦車』1名。戦闘不能』」
グレイフィアさんのアナウンスが聞こえた。
中に居た全員を今の一撃で落としたのか。
「すげぇ・・・」
「・・・朱乃先輩の通り名は『雷の巫女』。正規のゲームをやったことがないから、知る人ぞ知る存在ですが、それでも一部の間では有名です」
小猫が説明してくれる。
通り名の通り一撃必殺と言える雷だった。
初手の作戦はうまくいったようだ。
俺たちを囮に重要拠点である体育館に相手戦力を集中させ、俺たちが離脱後、朱乃さんの一撃を入れて一網打尽にする。
それが部長の作戦。
俺たちの半数近くを投入して体育館を狙ったのだから、相手からも体育館を取りに来ると思わせることが出来る。
欲を言うのなら相手の援軍を待ち援軍ごと攻撃したかったが、来る様子がなかったので作戦を実行した。
だが『戦車』を含めた4人を落とすことが出来た。成果は十分だ。
「『朱乃が最高の一撃を決めたわ。でもあの一撃は連発はできないし、魔力の消費も多いの。それにまだ、数では相手が上。朱乃の魔力が回復しだい、私たちも前に出るわ。各自、次の作戦をお願いね』」
そこで部長から通信が入り次の指示が出た。
俺は小猫と共に新校舎正面のグランドで、イッセーは祐斗と合流し陸上競技用のグランドに行くことになっている。
「やったな。朔夜、小猫ちゃん」
作戦を見直しているとイッセーが手を上げていた。
「ああ」
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