戦闘校舎のフェニックス
第22話
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氷柱を放つ。
二人はチェーンソーを盾にして防いだ。だがそれは悪手だ。
「え!」
「うそ!」
チェーンソーの刃の部分が凍りつき動かなくなった。
刃が動かないチェーンソーは切断能力が落ち、無理に動かすようなら最悪壊れるだろう。
だが二人は動かなくなったチェーンソーを鈍器として使うのかそのまま向かってきた。
「えい!」
「やぁ!」
「せめて、融かしてから来い」
その攻撃をプロテクションで受け止めた。
その状態のまま二人はチェーンソーに火を纏わせて氷を融かした。
融かされないと考えていたわけではないが、こうもあっさり融かされると少し泣けてくる。
もう少しあれを温存しておきたかったがそんなこと言えないか。
そんなことを思っていると、足を止めた俺に向かいミラが突きの一撃を仕掛けてきた。
これは受けきれないので俺は足に法力を溜める。
そして、瞬間的に三人から離れた位置に移動する。
「早い!」
これは合宿中に作ったオリジナルの魔法。加速魔法陣。
とは言っても仕組みは簡単だ。
靴に仕込んでいる魔法陣に法力を込めて爆発させるだけ。
それで発生する爆風に飛ばされるように移動する。
法力を溜めすぎると自爆したり、飛ばされているので途中で方向転換が効きにくいなど改善の余地がある魔法だ。
練習中に爆発して怪我をしたり、壁に激突したりしてアーシアの世話になった。
だが、瞬間的に移動できたり、両足から交互に使えば宙を跳ぶことができるので使える。
それでも祐斗よりか遅いのだが、『兵士』の三人には十分早いみたいだ。
そうして距離を置いた俺はアンコールからマガジンを取り出し差し替える。
再度距離を詰めていた三人に向けて氷柱を放つ。
凍結するのが分かっているからか、三人とも防がずに躱した。
三人の予測通り、躱された氷柱は壁を凍らした。
「さっきより強くなってる!?」
ミラが言った通りさっきより威力が上がっている。
種は差し替えたマガジン。本来単発式であるT/Cアンコールにはマガジンなんて存在しないがこの俺の銃には存在している。
このマガジンには属性の威力を高める術式が込められている。先ほど差し替えたのは水氷系を高めるマガジン。
これにすると基本的にその属性しか放てなくなるが威力が上がる。
そのおかげでさっきよりも威力のある氷柱を放つことができた。
三人の足元に氷柱を放ち、床を凍らせる。
三人は床が凍ったため滑ってしまっている。
その間に加速魔法陣を使い舞台の上に移動をする。
すぐさま、魔法の準備に移り、小猫に合図を送る。
「小猫、下がれ」
通信機があるので小声で指示が送れた。
小猫はすぐさま舞台のすぐ前まで下がる。イッセーは舞台上だから安全だ。
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