暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
七十一話:嫌いじゃない
[1/4]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
私の隣に座った男性、おにいちゃんは、十年前の時点で確か十四歳。
現在、二十四歳ですか。
うん、年齢的にもまだまだおにいちゃんでいける歳ですね!
ちなみに、ビアンカちゃんは『おねえさん』だったにも関わらず、彼が『おにいちゃん』であるのは。
血の繋がらない美幼女に『おにいちゃん』て呼ばれるなんて、ある種の男の夢だよね!
という私の残念な妄想を体現した結果であり、深い意味は無い。
「おにいちゃん、か。名前で呼んでくれないかな。アラン、て」
「おにいちゃんは、嫌ですか?」
男の夢じゃないのか!
この、ロマンがわからないというのか!
ていうか、名前は覚えてませんでした!!
いや、変な意味でなく。
おにいちゃんとしか、呼んでなかったので。
「嫌、ではないよ。ただ、名前でも、呼んでみてほしいなって」
「わかりました。アランさん」
私に名前を呼ばれ、顔を赤らめて嬉しそうに微笑むアランさん。
……うーむ。
まさか、まさかね。
「ドーラちゃんが無事に戻ってきて、本当に嬉しいよ。男の格好で、最初はその意味でも驚いたけど。本当に、綺麗になったね」
「ありがとうございます。アランさんは、……大人に、なりましたね」
逞しくなったとか、格好良くなったとかは、お世辞にも。
いや、いい人そうというか、実際のいい人ぶりが外見に滲み出て、大変に感じが良くはあるんですけれども。
たぶん普通に暮らすなら、良き夫、良き父親になりそうな。
……うん、普通に暮らすなら、良かったんだけど。
旅する私の相手には、無理かな。
無理して連れ回したら、それだけで死んでしまいそう。
「そうだね。僕も、大人になった。ドーラちゃんは、……旅を続けるのかい?」
「はい。母を、探したいので」
「そうか。うん、聞いたよ」
私がシスターに話したことは、他の人に話していいと言ってあったのでね。
ヘンリーも、話したのかもしれないし。
聞いてるなら、手間が省けて良かった。
「……少し、二人で話したいんだけど。いいかな?」
……まさか、ですね。
うん、わからんでは無い。
今はどうだか知らないが、少なくとも十年前の時点で、村には彼より年下の女性は、私しかいなかった。
妹のように可愛がっていた相手が、死んだと思ってたらひょっこり帰ってきて、大人になって綺麗になっていて。
妹に対する気持ちが恋愛感情に変わったとしても、なんら不思議は無い。
これ以上に思い入れる相手というのも、田舎の村ではなかなか巡り会わないだろうし。
あっちからしたら、運命的なものすら感じているかもしれない。
十年ぶりに再会したその日に感じた気持ちなんて、勘違いみたいな
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ