魔法先生ネギま!
0390話
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しているのを見ながら、先程まで威勢の良かった人間の男の首へとそっと手を寄せる。
「ひぃっ!」
悲鳴を上げつつ後退ろうとするが、既にその喉は俺の手でがっしりと押さえられているので当然下がるに下がれない。
「なぁ、教えてくれないか? いつ俺がお前の友達になったのか」
「そ、その……」
緊張させないように、意図的に優しい声を出して尋ねるのだが男は額から冷や汗をダラダラ流しながら言葉に詰まる。
ジワジワと殺気を発しながら喉を掴んでいる右手へと力を入れていく。
「ひ、ひぃっ!」
俺が喉を掴んでいる男の両隣にいた亜人の男達が、悲鳴を上げながら腰を抜かして地面へと座り込み、少しでも俺から遠ざかろうと地面を這って後退る。
そして床へと広がる染みとアンモニア臭が周囲へと広まり……
微かに眉を顰め、男の首を突き放して床へと転がす。
「もういい、行け。ただし、次にお前達の顔を見た時には……そうだな、グリフィンドラゴンの餌にでもしてやるから覚えておけ」
「わ、分かりましたぁっ!」
その言葉で俺がグリフィンドラゴンを召喚出来るというのを思い出したのだろう。人間の男が慌てて腰を抜かした亜人の男2人を抱えてそのまま走り去る。
……2人を抱えてあの速度で走り去る事が可能というのは、意外に体力があるな。もしかしたら拳闘士になればそれなりにいけるんじゃないか?
幸い、ここが柱の裏で人目の付かない場所だったというのもあり他の客達からの注目は集まっていない。騒ぎになる前にローブで顔を隠す。
「……アクセル君、ご迷惑をお掛けしました」
「何、気にするな。それより俺はここで待ってるから早く換金して来い」
ペコリと頭を下げたあやかへと告げ、その場で柱へと寄り掛かる。
「はい。では行きましょう」
「そうね。ここにアクセル君がいるからもう絡まれても心配ないしね」
「ちょっと、絡まれるのが前提なの? それはちょっと嫌だなぁ」
「あらあら、ウフフ。皆元気ねぇ」
「そうですね。皆さん現実世界にいた時に比べると随分と精神的に強くなっているようです」
「ほらほら、話は後でも出来ますのでさっさと換金してきますわよ」
パンパンと手を叩いたあやかが皆を引き連れて換金所へと向かっていく。
その後ろ姿を見送りながら、確かに随分と図太く……もとい、精神的に強くなっているという茶々丸の意見に内心で頷くのだった。
換金も無事に済み、あれ以来は変な奴等に絡まれる事もなく無事に宿へと戻って来た。
いつものように女将に挨拶をしながら部屋へと向かい、これまたいつもの如く俺の部屋へと皆が集まる。
「さて、そういう訳で無事アクセル君の賭け試合に勝った訳だけど……あやか、今の私達の軍資金は?
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