暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第147話】
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話

「……どうやら、皆に感謝しないといけないな、俺は」

「そうですわよ?もしわたくしたちが遅れていたら――あまり、心配させないでくださいな」


 直上から降りてきたセシリアが、心配そうな声で話しかけてきた。


「ヒルト、もう一人で勝手に行かないでよ?――織斑君が怪我をしたのは、ヒルトのせいでも、篠ノ之さんのせいでもないんだから」

「……いや、もっと俺に力があれば助かったかもしれないんだ、未来」


 セシリアの隣にやって来た未来に視線を移し、自分の力の無さを言うと――。


「ヒルト、一人で抱え込む事無いよ?僕たち、仲間でしょ?」

「シャル……」


 直下にいたシャルがゆっくりと同じ高度にやって来た。


「そうだぞヒルト。嫁が一人で悩みを抱えるな、少なくともここにいる皆はヒルトの味方だ」

「ラウラ……。そうだな、次からは皆に相談してからだな」


 同じように直下からやって来るラウラ。


「とにかくあんた、もう皆に心配かけないでよッ!あんたまで大怪我したら、あたしだって嫌なんだし……さ」

「鈴音……どうしたんだ?何か急にしおらしくなって、女になったのか?」

「――あたしは元から女よッ!バカヒルトッ!!」


 鈍い音が辺りに響き渡る――鈴音のチョップが頭部に炸裂した。


「いてて……。そういや篠ノ之は?」

「……篠ノ之さんは来ないって、だから私たちだけで来たんだよ」


 そう言ってやって来たのは美冬だ。


「……そうか、何にしてもこれでやっと終わっ――」


 俺の言葉が途中で止まる。

 視線の先にいる福音が紫電を纏い、ゆっくりと上昇していたからだ。

 その様子に気づいた皆が、一気にその表情を強張らせる。


「こ、これは――『第二形態移行』――」

「違うぞラウラ。――まさか、対応するために更なる進化をするとはな――福音はさっき、第二形態移行を終えたばかりだが。多分全員に対応するために強制的に行ったのだろう」


 俺の言葉を聞きつつ、皆はその光景から目が離せなくなっていた。

 福音から新たな翼が生え、合計四つの翼で自身を纏うように包み、翼を一気に開く。

 その装甲ダメージは完全に修復され、またダメージを与えたシールド・エネルギーも回復している様に思えた。

 そして、俺の言葉が静かに辺り一帯に響き渡る。


「あれは――【第三形態移行(サード・シフト)】だ」
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ