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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第147話】
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「……どうやら、皆に感謝しないといけないな、俺は」
「そうですわよ?もしわたくしたちが遅れていたら――あまり、心配させないでくださいな」
直上から降りてきたセシリアが、心配そうな声で話しかけてきた。
「ヒルト、もう一人で勝手に行かないでよ?――織斑君が怪我をしたのは、ヒルトのせいでも、篠ノ之さんのせいでもないんだから」
「……いや、もっと俺に力があれば助かったかもしれないんだ、未来」
セシリアの隣にやって来た未来に視線を移し、自分の力の無さを言うと――。
「ヒルト、一人で抱え込む事無いよ?僕たち、仲間でしょ?」
「シャル……」
直下にいたシャルがゆっくりと同じ高度にやって来た。
「そうだぞヒルト。嫁が一人で悩みを抱えるな、少なくともここにいる皆はヒルトの味方だ」
「ラウラ……。そうだな、次からは皆に相談してからだな」
同じように直下からやって来るラウラ。
「とにかくあんた、もう皆に心配かけないでよッ!あんたまで大怪我したら、あたしだって嫌なんだし……さ」
「鈴音……どうしたんだ?何か急にしおらしくなって、女になったのか?」
「――あたしは元から女よッ!バカヒルトッ!!」
鈍い音が辺りに響き渡る――鈴音のチョップが頭部に炸裂した。
「いてて……。そういや篠ノ之は?」
「……篠ノ之さんは来ないって、だから私たちだけで来たんだよ」
そう言ってやって来たのは美冬だ。
「……そうか、何にしてもこれでやっと終わっ――」
俺の言葉が途中で止まる。
視線の先にいる福音が紫電を纏い、ゆっくりと上昇していたからだ。
その様子に気づいた皆が、一気にその表情を強張らせる。
「こ、これは――『第二形態移行』――」
「違うぞラウラ。――まさか、対応するために更なる進化をするとはな――福音はさっき、第二形態移行を終えたばかりだが。多分全員に対応するために強制的に行ったのだろう」
俺の言葉を聞きつつ、皆はその光景から目が離せなくなっていた。
福音から新たな翼が生え、合計四つの翼で自身を纏うように包み、翼を一気に開く。
その装甲ダメージは完全に修復され、またダメージを与えたシールド・エネルギーも回復している様に思えた。
そして、俺の言葉が静かに辺り一帯に響き渡る。
「あれは――【第三形態移行(サード・シフト)】だ」
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