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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第147話】
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声が響き渡る――。

 次の瞬間、福音の頭上に降り注ぐ高出力ビームによる連射。

 その直撃に、堪らず福音も零距離射撃を中止、上へと視線を移すが――。


「行って!【禍乃白矛】ッ!!」

『――――!!』


 声に反応する福音に迫る自立兵器――。

 それは俺の村雲・弐式に搭載されている【八式・天乃御柱】と同じ、ランス型の迎撃兵器が福音を捉え、オールレンジ攻撃を行った。

 その攻撃を受け、堪らず急降下する福音――だが。


「ごめんね?まだ僕の攻撃も残ってるんだよ、福音?」


 直下から聞こえてくるその声に反応し、翼から光弾を放つ福音。

 数発の光弾が直下にいた機体を捉え、激しく爆ぜるが――。


「――ふふっ。残念だけど僕の『ガーデン・カーテン』は簡単には抜かせないよ?」


 爆発から飛び出すように直下に急降下した福音に迫る――。

 それは、瞬時加速による加速だと一目でわかる速度だった。

 構えた二丁のショットガンによる乱れ撃ち。

 その衝撃を受け、体勢を崩した福音は海面へと落ちていくが――ピタリと止まる、まるでその場に固定されるように。


「――どうやら私の嫁が世話になったようだな。福音?これはそのお礼だ、『ブリッツ』の砲弾。遠慮無く受け取るがいい」

『――――――!?』


 肩に備わった二門のレールカノンの砲口が火を噴く。

 直撃を浴びた福音は、片翼が吹き飛ばされ、固定されたその場から海面に落ちた次の瞬間。


「まだよ!一夏のやられた分、あたしが倍返しよッ!!」


 海面が爆ぜ、一気に迫るや両肩の衝撃砲が開く。

 しかし、いつもの衝撃砲とは違い、新たに増設された二つの砲口――合計四門の衝撃砲が文字通り火を噴いた。


『!?』


 零距離射撃による衝撃砲四門による砲弾は、福音の装甲に当たると同時に炎が福音を包んだ。


「美冬!最後よ、あんたが決めなさい!!」

「――もちろん。【クサナギ】、私に力を貸して!!」


 黒煙上げるクサナギを身に纏い、最後の力を振り絞る様にクサナギのスラスターが点火、その場に固定された福音に接近すると共にクサナギの右腕で殴り付ける――そして。


「お兄ちゃんのやられた分よ!――オロチ!」


 殴り付けたと同時に連続射突される四基の【八式・天乃御柱】――一撃一撃が装甲を貫き、その攻撃によって岩礁へと叩き付けられると同時に、クサナギも小さく右腕が爆発、小破した。


「――クサナギ、ありがとうね?お兄ちゃんを守ってくれて……」


 最後の力を出しきったクサナギは、近くの福音とは違う岩礁へと墜落――静かにその機能を停止させた。


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