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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
七十話:飲めない人に飲ませてはいけない
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ースが早過ぎるんじゃないですかね?

「これは……不味いね……」
「ちょっと、男共には見せられないよ」
「ドーラちゃんは、少し休ませたほうが」

 おや?
 私の、お祝いなのに?
 追い出すの?

 ……いかん、悲しくなってきた。

「みんなも、……ひろい、れす……」
「ちょ、ドーラちゃん!泣かないで!」
「違うから!追い出すとかじゃ無いから!」
「ヘンリーさん!もう連れてって!」
「はい!」
「うう〜……」

 涙ながらに苦情を申し立てようと考えていると、ヘンリーに抱き上げられて、運び出されます。

「あ〜……」

 まだ、言うべきことを言ってないのに!

 ますます悲しくなって、手近なところにあったヘンリーの首に抱き付いて、悲しみを吐き出します。

「うう〜……うえ〜ん……」
「ちょ、ドーラ!泣くなって!」

 ヘンリーがなんか言ってますが、知らん。
 私は、悲しい。


 私を部屋に運び込み、ベッドに降ろして水を汲んでこようとするヘンリーに、泣きながら縋り付いて困らせ。

「やら〜!!おいてかないれ〜!!」
「すぐ戻るって!すぐだから!」

 なんとか汲んできた水と毒消し草を、その間放置されたことで拗ねて拒否し、宥めすかされて飲まされて。

「やら。しらない。いらない」
「駄々こねるなよ。飲めって、とにかく」
「やら。きらい」
「嫌いって……!!嫌いでも良……くは無いが!飲んでくれよ、頼むから!」

 毒消し草の効果で少々酔いが醒めたところで、キアリーを応用して酔い醒ましに特化させた便利魔法の存在を思い出し、自分にかけて。


「……申し訳、ありませんでした……」

 海よりも深く、反省中。
 ベッドの上ではありますが、土下座してます。
 土下座って言わないか、ベッドじゃ。

「……いいよ。仕方なかった、と思う、ような気がする」

 状況的には仕方なかったけど、()()が悪すぎたね。
 そりゃあ、そんな言い方にもなるよ。

 ヘンリーの状態を確認するため、土下座状態から少し顔を上げ、上目遣いでチラ見します。

 ……うん、真っ赤。
 どころじゃない。

 こんな美女に、あんなにあられも無い感じで、縋り付いて泣かれちゃったらね……。
 酒に酔って、肌が上気したり目が潤んだりの、妙な色気もあっただろうしね……。
 状況的にどんなにアホらしくとも、そりゃあ動揺もするよ、無理も無い。

 ……だから、男装にしておけば良かったのに。
 それはそれで、おかしな絵面(えづら)にはなるが。

「とにかく、酔いが醒めたんなら戻って……って、おい!!やめろ、その体勢!!」

 大変に慌てたヘンリーに、腕を掴んで引っ張り
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