暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜過去を捨て今を生きる者〜
A’s編
伝わらないのなら、伝わるまで何度でも言う!
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そんな悲しそうな顔、しない。
泣いたりなんか、しかい。

そんな気持ちの闇の書には届かず、彼女は攻撃を続ける。

「バリアジャケット、パージ!」

フェイトが攻撃を喰らう前にバリアジャケットの種類を変え、バインドから抜け出し、オレたちのバインドも解く。

「伝わらないのなら、伝わるまで何度でも言う!助けたいんだ!あなたのことも、はやてのことも!」

一瞬、闇の書の動きが止まった。
しかし、すぐに地面から吹き出す炎の勢いがつよくなり、ほかにも地面が割れ、突起するといった現象まで発生し始める。

「・・・はやいな。もう崩壊がはじまったか」

闇の書が呟く。

「私はじきに意識をなくす。そうなればすぐにナハトが暴走を始める。意識があるうちに、主と騎士たちの望みを叶える!
・・・眠れ」

いくつもの闇が、オレたちに襲いかかる。

「この、駄々っ子!」
<ソニックフォーム>

フェイトは急速に加速し、闇の書に接近する。

「はぁぁああぁぁぁッ!!」

フェイトは闇の書のバリアと思われるものにふれる。

「お前にも心の闇があろう」

そう言う闇の書の表情からはなにも読み取れず、ただオレは嫌な予感しか感じなかった。

「下がれ、フェイトっ!」

オレは消えかかるフェイトの腕をつかみ、後ろに引く。

「陽龍!?」

しかしフェイトの消えかかる姿は止まらない。

「なら、貴様も連れて行ってやろう」

そして、オレも同じ魔法に掛かり、身体が消えていく。

「おにぃ、フェイト!?」

最後にオレが聞いたのは、悲鳴に近い美愛の叫び声だった。
そして、オレの意識は闇に飲み込まれた。

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