たまごやき。
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たまごやき、
たまごやき。
お椀へ一つ、たまごを落とす。
そしたらも一つ落っことす。
味付けはこんな感じかな?
まずは、おさとう。
小さじで二つ。
お醤油ぐるっと、
ぐるぐるぐるり。
おやおや、お味が濃いようだ。
そしたらお次は最後に一つ。
れいぞうこ開けて、たまごを一つ。
小さなお椀にたまごが三つ。
そこをぐるりとかき混ぜて、
四角いアイツへ流し込む。
おアツイ、アイツへ流し込む。
こんなことはめったにないのよ。
だから出来た四角はくずれぎみ。
だけどそんなの気にしない。
大切なのはね、味と気持ちだと思うのね。
思い出すのは母の味。
お母さんのたまごやき。
お弁当のなかでいちばん好きだったあの味は、
なかなか似てると思うのよ。
私と母も、そうだと思うの。
そうだと思うと嬉しくて。
だけどね、お母さんのたまごやき。
お弁当がつまっていっぱいになるの。
あなたがいると、きゅうくつなのよ。
私の作ったのはまだ、可愛いほうよ。
あなたよりは小さいんだもの。
あなたにはまだ、しばらくはカナいそうにない。
友達のよりもでっかくて、密かな自慢だった。
お母さんのたまごやきが大好きよ。
私のたまごやきも、こんな風に思ってもらえるかな。
そしたら毎日作るかも。
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