戦闘校舎のフェニックス
第21話
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いてますね・・・」
「イッセー、戦いは始まったばかりよ。『レーティングゲーム』は短時間で終わるものではないわ。短期決戦もあるけど、大抵は時間を使うわ」
「相撲やボクシングみたいに武を競うだけじゃない。将棋やチェスのように知略も競う。普通のルールなら最初は地味に映る」
こいつの事だ。大乱闘でも想像していたんだろう。
「『レーティングゲーム』は戦場を使い込んで意義がある。普段なら本陣は城や砦で、両陣営の間には川や森等があったりするわ。今回は学園が舞台。祐斗」
「はい」
祐斗は地図を机の上に置いた。その地図には線が引かれ上と右にアルファベットと数字が書かれている。
ここもチェスに似せているのか。
今回は学園が戦場。普段使っている場所だ。建物の位置関係や内部構造も把握しているためやりやすい。
「私たちの本陣はこの『旧校舎』。旧校舎の周りにある森は私たちの領土と言っていいわね。相手の本陣は『新校舎』。正面のグランドは相手から丸見えだからここも危険ね」
窓から見張らせておくだけですぐに察知されるだろう。
フィールドに入った時点で、魔法陣転移による移動は禁止される。もし、それがありなら相手の本陣に転移して即プロモーションなんて手が使えるからな。
「そうなると、裏の陸上競技用のグランドからですか?」
「普通はそうなるわね。でも相手もおなじことを思うはず。新校舎横のクラブハウスに下僕を配置するはず。機動力の『騎士』と『兵士』を数名くらいで全域を把握できる」
そうなると残るは
「中央にある体育館。ここを先に占拠しませんか?両校舎に隣接してますし、相手への牽制になります」
祐斗の意見に部長も賛成する。
「そうね。室内だから破壊力の『戦車』を投入してるかもしれないわね」
イッセーとアーシアがおいて行かれているが仕方ない。
「朔夜、何か案はあるかしら?」
「そうですね。奇策にして博打的な案としては、早々に旧校舎を放棄して森を迂回してテニスコートを進み、集会場から新校舎に潜入し、短期決戦に持ち込むなんて案もありますがリスクが高いでしょう」
さすがにこれは博打が過ぎる。うまくいけばいいが失敗したときのリスクが高い。下手をすればそのまま袋叩きに合う。
「ただ、戦況次第ではありますが、どこかのタイミングで旧校舎は放棄しないといけないでしょう。その時にここを囮に何人か撃破または閉じ込めるのもいいかと」
人数に差がある以上、攻めるのであれば旧校舎を守る余裕がなくなる。なら罠として使った方が効果的だ。
「ここを囮にね・・・」
そうして部長は少し考えて指示を出す。
「・・・祐斗と朔夜、小猫は森にトラップを仕掛けてきて。朱乃は幻術の準備を」
「はい」
「わかりました」
「・・・了解です」
「はい、部長」
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