魔法先生ネギま!
0389話
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一段階パワーアップする。闇のようなオーラを身体に纏い、腕には何らかの紋章のような物が浮かび上がる。
『おおっと、またもやアクセル選手が何かを使ったぞ。見た所身体強化系のスキルに見えるが……種族特有の能力か!?』
外れ。だが、当然馬鹿正直に教える筈も無く、そのままゆらりと前へ一歩踏み出す。
「はっ、俺を相手に真っ正面からやり合おうってのか? ひょろい兄ちゃんだと思ったが、その度胸は認めてやるぜ。行くぞ!」
瞬動を使い、俺の目の前に突然現れるオレイエ。自慢の筋力を使い、俺を殴りつけようと拳を繰り出す。
さすがにこのキズクモの街でも有名な拳闘士というだけあり、その拳はただ真っ直ぐに、そして素早く突き出された。素人がよくやるように一端拳を後ろに引いたような大振りの一撃ではない。
『魔法の射手、戒めの風矢!』
そしてそんなオレイエをフォローするように放たれるエテルノの魔法の射手6本。それも拘束効果のある戒めの矢だ。
なるほど、確かにこれで動きを止められてオレイエの腕力で殴られては普通の相手には対応するのは難しいだろう。だが。
「何!?」
オレイエの後ろからエテルノの驚愕の声が聞こえて来る。
そう、異形化の特殊能力である深紅の角の効果で俺に向かって来た6本の魔法の射手そのものを燃やし尽くしたのだ。
そして直後に繰り出されたオレイエの腕を掴み、そのまま一本背負いの要領で地面へと叩き付ける。
「ぐっ!?」
自分の腕力がそのまま地面に叩き付けられる威力へと変化させられ、その衝撃に息を詰まらせるオレイエ。
同時に、俺の影から伸びた影槍が10本、エテルノへとその穂先を向けて伸びていく。
『風花・風障壁!』
咄嗟に風の障壁で影槍を防ぐエテルノ。その魔法はネギも得意としており、俺も特性は知っている。即ち……
「ぐぅっ!」
俺の影から次々に連続して現れる影槍。その穂先は、最初の影槍を防いで既に消え掛かっている風の障壁を貫通してエテルノへと突き刺さる。
そう、強力な防御力を誇る風の障壁を張る『風花・風障壁』だが、その効果は極短い。あくまでも敵から放たれる一撃を防ぐ為の障壁であり、今行われたような連続した攻撃は防ぎきれないのだ。
「エ……テルノォッ!」
背中を強打し、息を詰まらせて呼吸に苦しんでいたオレイエがそう叫びながら強引に立ち上がる。
……仲間のピンチで火事場の馬鹿力を発揮させるとか、どこの正義のヒーローだ。
そんな風に思いつつも、影槍が10発以上命中して身体中にその穂先がめり込んだエテルノは既に気絶している。一応、この街でも人気の拳闘士らしいので気絶させる程度に留めた俺を褒めて欲しい所だ。……まぁ、この世界には治癒魔法が普通にあるらしいので
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