宇宙戦艦ヤマト異伝
背水の陣
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ストロイヤー》数隻も同様。
我が軍は約9割の戦力を喪失、絶対防衛宙域《ファイナル・ディフェンス・エリア》に後退。
ドメル将軍の魔術《マジック》、瞬間物質移送装置も焼け石に水であった。
多弾頭爆弾、超大型爆弾、ドリル・ミサイル、遊星爆弾の在庫は既に払底。
人類の希望を担う宇宙戦艦ヤマト、地球防衛艦隊は時空を隔てた宙域に拘束されている。
他にも我々の苦境を知り、太陽系防衛戦に参加を表明した勢力が存在する筈だが。
滅亡の危機に瀕する地球人類は命旦夕に迫り、救援が間に合うとは到底思えぬ。
冥王星《ハデス》前線基地、土星《クロノス》衛星タイタン基地。
木星《ゼウス》のメタンの海に漂う浮遊大陸、等の外郭火力陣地は既に崩壊。
太陽系第5惑星の痕跡、小惑星帯に展開した戦闘衛星《デス・スター》群も破壊された。
超巨大爆弾や惑星攻撃用の遊星爆弾すら投入したが、無限艦隊の後続を断つ事は出来なかった。
大口径の超電磁直撃砲《プラズマ・ガン》、高出力熱線砲《ハイパワー・ビームキャノン》。
長射程《ロングレンジ》の衝撃波砲《ショック・カノン》、砲艦《ガン・ボート》も喪われた。
数十日に渡る戦闘の末、太陽系絶対防衛線《ソラーシステム・ディフェンスライン》は崩壊。
我がガミラス軍の各種艦艇も全て損傷しており、満足に戦闘可能な物は幾らも残っていない。
宇宙戦闘機も残る機体は僅少であり、宇宙魚雷は1斉射分を残すのみ。
数分後には侵攻軍の大群が襲い掛かり、我がガミラス宇宙艦隊は蹂躙されるだろう。
スターシャ達の祖先が数万年前に離れた故郷、水星《イスカンダル》は命旦夕に迫っている。
無限艦隊の激流が背水の陣を破り第2次人類の故郷、地球《テラ》が直接攻撃に曝されるのだ。
人類滅亡《デット・エンド》まで、後3,600秒と云うところか。
全ガミラス将兵は覚悟を決め、総員最終決戦配備に就き無限艦隊を待ち受けている。
宇宙機雷が総て破壊され、最終攻防戦《ファイナル・ステージ》の幕が上がる。
戦闘衛星も砕け散り、最後の秒読み《ファイナル・カウント・ダウン》が開始された。
時は、遡る。
西暦2199年、某月某日。
我がガミラスに属する全領域、総ての全表示スクリーン上に同一の映像が現れた。
艶やかな緑の長い髪、水色の澄んだ瞳を持つ清楚な妙齢の美少女。
額に聖王冠《ティアラ》を戴き、純白の聖衣《ドレス》を纏う優雅な姿。
銀鈴を振る様に染み透り、水晶の楽器《クリスタル・グラス》を髣髴とさせる。
緑の森と空色の清らかな泉、澄み渡った透明な湧水を連想させる涼し気な声。
年若い少女の容貌と裏腹に、豊潤な包容力と高貴な雰囲気を漂わせる異星の姫。
澄み渡る繊
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