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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
10 煮え切らぬ稲妻
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視界が開けると真っ先に動いたのはメリーとハートレスだった。
ロックマンが立っていた場所で彩斗が意識を失った状態で倒れている。
ジャミンガーは跡形もなく消えていた。
何処かへ吹っ飛ばされたのだろうが、確認することは出来ない。
クインティアとジャックは一気に工場内に雪崩れ込む。
だが視界に広がったあまりの悲惨な光景にジャックは吐き気を催した。

「うっ!!!何だよ!!これは!?」
「...落ち着きなさい。A班は証拠の隠滅。シンクロナイザーと我々がこの場にいた証拠を完全に消し去りなさい」

クインティアは顔色一つ変えずに司令を出すが、今にも吐きそうだった。
中学生たちが見るも無残に殺されている。
全員首を切られ、腕や足が引きちぎれて人間の形を保っていないものまでいる。
映画の世界でも見ることは難しい代物を目の当たりにしているのだ。
クインティアは口元を抑えながら、工場を一旦出る。
そしてメリーの腕の中で意識を失い、体中が血まみれの彩斗を見た。

「...この子の仕業...なの?」

「サイトさん...兄さん!!こんなに冷たくなって...。ハートレス!お願いです!!早く助けを!!」
「...分かったわ」

メリーは少気を失いかけていた。
彩斗の体は雨で体温を奪われていた。
まるで死んでしまったように動かなくなってしまった。
























「チッ...まだ不完全か」

銀髪の少年は工場裏からその様子を覗いていた。
彩斗が殺人を起こすところまでは予想以上の結果だった。
まるでホラー映画のようにスリルを味わうことが出来、満足としか言い様がない。
だが2つ目の楽しみだったValkyrieとの感動の出会い、そしてヒーロー誕生に関しては不満が残る結果となった。
彩斗が本来の『星屑』ではなく、中間体のシューティングスターに酷似した姿で進化が止まってしまったのだ。
巨大な劣等感を抱えていたというのに、システムが順応できなかったのだ。
舌打ちをしながら、メリーを脇目に去ろうとする。
しかし目の前にはダークネスが立っていた。

『君の思惑は失敗のようだな?彼はまだ『星屑』にはなりきれなかった。Valkyrieと戦うという覚悟がない。ただ生き抜こうとしただけだ。その程度では不完全な状態になるのも当然だ』
「そりゃどうかな?正直、オレも残念に思うけどな。でも、プランBも用意してある。それはオレが全く手を出さずとも勝手に動くものだ」

少年はいつもの様に笑顔を作り、ダークネスの横を通る。

「どうせ、この後、彩斗はValkyrieを憎まずにはいられなくなる。不良たちが愛しの友達を傷つけるための武器を提供したともなれば、一線を
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