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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
10 煮え切らぬ稲妻
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い。
元から1体5では勝ち目など無いのだ。
むしろよく奮闘していると自分で自分を褒めたくなる。
この場で殺されたくない、生き抜くためなら何でもやる。
その一心でここまでやった。
もう十分だと思い、半分死を受け入れていた。

「おい!!このガキ!!もう限界見てぇだぞ!!」
「さっきまで随分とやってくれたじゃねぇかぁ!?あぁぁ!!」
「もう3人やられちまったぞ!!!ふざけやがってよぉぉ!!!」

残りは3人。
ロックマンは既に囲まれていた。
自分の余命も残り数分であることを目で思い知る。
これからこの3人にリンチにかけられ殺される。
深呼吸してその運命を受け入れる準備をしていた。

「サイトさん!!!」

「!?」

ロックマンは自分の名前を呼ぶ声の聞こえる方を向いた。
一気に現実に引き戻されたような感覚を覚えた。
声の方向にはクインティアとハートレスの間にメリーが立っていた。
最愛の妹だ。
自分がいきなり姿をくらませたために心配になって追いかけてきたのだろう。
凄まじい罪悪感を覚えてた。
自分の身勝手さでこのような戦場にまで赴かせることとなってしまった。
ロックマンは自分の情けなさにゆっくりと立ち上がる。

「まだ...死ねない」

せめて心配させたメリーに謝っていない。
それを思うとメリーへの愛しさが込み上げてきた。
この場で死んでしまえば、二度とメリーとは会うことができなくなってしまうのだ。
ロックマンは自分の手を重ね、意識を集中する。

『マテリアライズ!!!!』

一気に周辺の電波をかき集め、両手に集中し、頭に思い描いたイメージを具現化していく。
今まで読んできた小説や伝記の中で一番この場に適していそうなイメージを選択する。
『ベルセルクの剣』だ。
稲妻を帯びた大剣をマテリアライズした。

「!?やべぇ!!!」
「!?逃げ.....」

「ハァァァァァ!!!!!!!!!」

ロックマンはベルセルクの剣を一回転しながら振りかざし、一気に自分を取り囲むジャミンガーたちを切り裂く。
まさに一瞬の出来事だ。
だがその勢いは有り余り、そのまま剣から発せられた稲妻は雨の降りしきる空へと飛び火する。
一直線に雨雲と共鳴するかのような悲鳴を上げ、雨雲に巨大な穴を開けた。

「!?うっ!!」
「!?きゃぁぁ!!」
「!?....っ」
「!?うわぁ!!!」

それを見ていたハートレスたちやディーラーの武装部隊は全員揃ってあまりの眩しい光に目を伏せた。
直視していたら失明するかもしない。
それを恐れた本能がそうさせた。
数秒で光は収まるが、視界がハッキリするまでは更に数秒を要した。

「....!!サイトさん!!!」
「シンクロナイザー!!!」

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