星屑の覚醒
10 煮え切らぬ稲妻
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いう正々堂々とは言えない状況であるのに、ロックマンは果敢に勝負を挑み、体術で圧倒している。
「星河スバルがどうしてここに...」
ジャックも何故、『星河スバル』ことシューティングスター・ロックマンがいるのかと疑問を浮かべた。
しかしメリーは今にも泣きそうな声で雨に濡れるのも厭わずに声を出した。
「違います....あれはサイトさんです...」
「何ですって?」
「おいおい...悪い冗談だろ...」
クインティアとジャックは耳を疑った。
目の前で戦っているのは、姿形は同じでも自分たちの敵である『星河スバル』ではなく、『シンクロナイザー』こと『光彩斗』だと言うのだ。
市販のビジライザーとは言え、その戦いっぷりは眼を見張るものがあった。
特に彩斗の身体訓練を担当していたクインティアからすれば、運動神経が優れていてもいざ相手を殴ろうとすると躊躇うような少年が平気でジャミンガーを殴り飛ばした。
それに動きも洗練されている。
この1週間で何があったのか、全く理解できない。
姿をくらませている間に何かがあったのだけは間違いなかった。
「いったい何が起こってるのよ...」
目の前でロックマンが肘を振り下ろし、ジャミンガーの頭部を砕いた。
そして一気にウェーブロードへと飛び移った。
「ハァ!!!」
「!?」
ロックマンは右腕にロックバスターを構えて放った。
紫色の閃光がウェーブロードを一直線に突っ切り、同じくウェーブロードに飛び移ったジャミンガーを蹴散らす。
そして一気に接近した。
「ハァァァ!!」
「このぉ!!!」
「ガキがぁ!!!」
ロックマンはハイキックで首を砕き、ターンして足を払う。
そしてもう一人のジャミンガーが殴りかかってくるのを受け流し、腹部に頭突きを加えた。
全てクインティアに教わったものと『紺碧の闇』で磨きをかけ学んだ戦術の応用だ。
まるで四則計算の基礎を覚え、その幾つかを組み合わせた式を解いているかのようだ。
だがロックマン=彩斗にとっても今にも限界が迫っていることを理解していた。
息が上がり、残り数分しか戦闘できない。
それを感じていた。
「グァァ!!!」
「ハァァ!!!」
頭部を押さえつけ、首に向かって肘を振り下ろし、首を折る。
当然、首などという体の大切な部分へとダメージを受ければ倒れる。
倒れてきたところにロックマンは膝蹴りを加えると、オレンジ色の美しい電波の道を蹴り、再び地面へと着地した。
「はぁ..はぁ....あぁぁ...」
呼吸が苦しい。
ロックマンはその場に膝をつく。
電波体になり、肉体的な条件は対等になっても、人数的な差は埋められな
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