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魔法少女リリカルなのは〜転生してうちは一族になりました〜
第一話「転生者の今」
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まれるってどんな絵面?
「ア、アリサちゃんその辺にしようよ。皆見てるよ!」
アリサに話し掛けたこの青みのある紫色の髪をした少女は月村すずかだ。
今俺の胸ぐらを掴んでいるアリサ(カマキリ)とは違い、お淑やかで守ってやりたいオーラを常に出していて、将来彼女と付き合う男は勝ち組とも言える。
すずかの一言で周りの注目の的になっている事に気付いたアリサは恥ずかしそうにしながら、胸ぐらを離して、すずかの隣に立つ。
「……えっと…さっきはごめん。流石にやりすぎたわよ……おはよう、アオグ」
「デレながら話す事か……おはよう」
まぁこういう素直に謝ることもできるところがあるから、友達もいるんだろう。
じゃなければ誰もこいつの傍には近づこうとしないだろう。
「アオグ君おはよう!」
「おはよう、すずか」
会って数分たってようやく挨拶を交わした俺たち。順序がメチャクチャだな。
数分してバス停前にスクールバスが停車し、俺達3人はそれに乗り込む。
「ちょっとアンタ!なんで毎回そんなとこに1人座るのよ!」
「騒ぐな。朝から騒いで疲れていてな……休ませてくれ」
毎回俺はバスの2人用座席の通路側の席にカバンを置いて、1人外の風景を見ながら短い仮眠をとるんだが、それも長続きする事はない。
「ほら、私達と一緒に座るわよ」
「お、おい!」
強引に手をアリサに引かれ、奥の後部座席に連行される。
という風に俺の1人の時間はバスに乗り込んで数分で終わる。
俺もこんな事を3年も続けてるのに学習能力がない。我ながら自分の頭の悪さに泣けてしまうな。
「ふっふ!本当にアオグ君とアリサちゃんって仲良しだね」
「何処をどう見たらそう見えるのよ……」
「さっきのアレを見て普通そう見えるか?どうみても完璧俺にがイジメられてたぞ」
「アンタはまだそれを引きずってくるの!?」
こういう騒がしい朝から俺の1日は始まる。昔は随分ウザッたかったが今はそうでもない。これも慣れっていうヤツなのだろうか?
「すずかちゃん、アリサちゃん、アオグ君。おはよう!」
次のバス停からバスに乗り込んだ人物の中で、茶髪をツインテールに結んだ少女、高町なのはが俺達の座る後部座席まで歩いてくる。
「あァ、おはようー……」
「おはよう、なのはちゃん」
「アンタはもう少し真ともな挨拶をしなさいよ」
「お前はもう少し真ともな起こし方をしろ、カマキリ女」
「なんですって!?」
「にゃはは……」
「またはじめちゃった……」
本当に俺の日常はこんな毎日だ。
今思えば、コイツらとの出会い方も女神との出会い並に強烈だった。
アレは俺が二年生になったばかりの頃。
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