第16話 「カストロプ討伐」
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金髪の魔女」
「自己紹介ですかぁ〜」
「むかつくなぁ〜おんなわぁ〜」
「お互い様ですわぁ〜」
「意外と似たもの同士かもしれませんな」
「うむ、そうだな」
皇太子殿下とリヒテンラーデ候が頷きあっているっ!!
このままでは誤解されてしまう。
心底反発しあっているのが、分からないのでしょうか?
やはりこの女は、わたくしの敵です。
「それはこちらの台詞です」
「はっ。寝言は寝てから言いなさい」
「殿下と一緒だから言いませんですぅ〜」
「へっ。寵姫になっていらい、唯の一度もお渡りのない女の癖に」
「あなたもないでしょうがっ!!」
「あたしあるよ」
マルガレータ・フォン・ヘルクスハイマーが爆弾発言をしよったわ。
いったいいつの間に?
皇太子殿下?
これはいったいどういう事ですか?
返答次第では……ふっふっふ。
「ああ、そういえば、乳母がまた風邪を引いたときに、絵本を読んでやったな」
「うん」
は、はははは。そういう事ですか……。
心臓に悪いですわ。
「では、そういう時には皇太子殿下ではなく。わたくしに言いなさいね」
「わたしわたし。わたしに言うんですよ。殿下と二人で読んであげます」
「どっちもやー。殿下がいい。じゃなかったらジーク」
このがきゃ〜。その年で、もう男が欲しいか。
マルガレータ。――恐ろしい子。
「と、言うか。そなたらが怖いのじゃと思うぞ」
黙れ、このじじい。
「年よりは引っ込んでなさい」
ああ、アンネローゼ。よく言いました。
そして盛大な自爆。見事です。
皇太子殿下が引いています。
わたくしの勝ちですわー。おーほほほ。
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