第五十一話 上からの返事その二
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「君も倒す」
「若し俺が戦わないならどうする」
「言った筈だ。奇麗ごとで済むならそれでいい」
やはりこう言うのだった。
「戦わずに済むのならそれでいい」
「戦いは好まないか」
「好き嫌いの問題でもないな」
それも違うというのだ。
「それは」
「必要かどうかか」
「戦うことは労力がかかる」
権藤は言う。
「それもかなりだ」
「そして手も汚す」
「精神的にもよくはない」
「だからかよ」
「私は戦いよりもそれをせずに済ますやり方を望む」
このことは確かだった。
「誰に対してもだ」
「野心はあるが理性派か」
加藤はその権藤の目を見て言った。
「あんたは」
「野心家が常に理性がないかというと違う」
無論逆の例でもだ。
「私は野心はあるがそれなりの考えはあるつもりだ」
「手段を選ばないにしてもか」
「そういうことだ。ではだ」
「俺は戦いたい」
実際に好戦的な、それで燃え上がっている目だった。
「永遠にな」
「だから剣士になってもか」
「戦う」
まずはこれがあった。
「そして生き残ってからもだ」
「戦うか」
「永遠に戦う。いい世界だ」
「戦って何を生み出す」
「戦いだ」
戦いが戦いを生む、よく負の連鎖として言われることの一つだが加藤の論理はまた違うものであった。その論理はというと。
「一つの戦いが終わってもだ」
「また別の戦いをやるだけか」
「それだけだ。だからあんたに勝ってもだ」
「また戦うか」
「別の相手とな。俺は相手が誰でも戦えればそれでいい」
戦闘狂、まさにそれだった、
「俺の気が済む。戦えばな」
「ストレス解消か」
「趣味だ。そして生きがいだ」
それになるというのだ。
「あんたの権力、理想の実現と同じだ」
「ただ戦いたいが為に」
「最後まで生き残ってやる、そして永遠に戦い続ける」
「話はわかった。そして理解もした」
権藤は闇の剣を構えながら述べる。
「だが」
「それでもなんだな」
「そのことを受け入れることはない」
こう加藤に告げる。
「全くだ」
「政治は戦争で儲けるものじゃないのか」
「戦争で儲かるか」
「それで戦争を常にするんじゃないのか」
「それは違う。戦争はただの破壊と浪費でしかない」
権藤はその口で戦争を完全に否定した。
「何もならないものだ」
「つまりそれは」
「戦争は政治の一手段だが最も破壊と浪費になるものだ」
そしてさらにこうも言うのだった。
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