第五十八話
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第五十八話 春奈の考え
春奈は今度来る転校生についてだ、自分の使い魔であるイーとリャンに対して話していた。自分の家の机に座って言うのだ。
「いい娘ならね」
「何も問題ないよね」
「その場合は」
「うん、そうは言ってもね」
だがそれでもだとだ、春奈は自分の使い魔達に話す。
「性格がいい娘っていってもそれぞれだから」
「性格にもパターンがあるのね」
「それぞれ」
「だって、クラウンは皆いい娘でしょ」
自分のグループから話すのだった。
「けれどそれぞれの性格があるわよね」
「うん、確かに」
「皆性格が違うよね」
「だからね、性格がいいっていってもそれぞれの性格があるから」
それぞれの対応の仕方があるというのだ、春奈は今そのことを使い魔達に話しつつ机の上に置いた紙にペンで色々と書いている。クラウンのそれぞれの名前をちゃん付けで書いて付き合いの仕方を書いているのだ。
「ううんと、計算高いかも知れないけれど」
「相手を怒らせない様に?」
「そうするのね」
「うん、相手を怒らせたら駄目だから」
この辺りは弱気なところのある春奈らしかった、こうした慎重さが人付き合いのよさにもなっているのだ。
「こうしてるけれど、書くことははじめてなの」
「つまりそこまで考えてるんだ、今回」
「そうなの」
「そうなの、それで性格のいい娘はね」
見ればクラウン以外の他の娘、春奈のお友達の名前も書いていく、そのうえで付き合い方も書いていく。
そしてだ、書きながらイーとリャンにこうも話した。
「色々考えていってね、検証っていうのかしら」
「ううん、ご主人は頭がいいけれど」
「今回はまた特別だね」
二匹も感心した様に言う、そしてだった。
春奈が書いていくのを見守る、春奈は次に性格の悪い子を書いたが春奈の友達にはこれといって性格の悪い子はいなかった。
それでだ、アニメやドラマや漫画のキャラクターで性格の悪いキャラの名前を書いていってそれで考えていくのだった。
「滅多にいないわよね、このキャラみたいな性格は」
「うん、ちょっとね」
「ないと思うけれどね」
「それでもパターンとして考えていくわね」
「そうなるのかな」
「そうしていったらいいかな」
「ちょっと性格を弱めてみてね」
そうした創作の世界のどぎついキャラから、というのだ。こうした話をしながら。
そのうえで考えていく春奈だった、使い魔達は観ているだけだったがそこに自分達の主を見て感心していた。
春奈は華奈子の予想通り色々と考えていた、そのうえで転校生とどうして付き合っていくかを見極めようとしていたのだった。
第五十八話 完
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